公正人材募集・斡旋
力を合わせて不正な人材募集・斡旋行為に取り組むILOとGLA
2017年01月26日
| ガイ・ライダーILO事務局長(左)とポール・ブロードベントGLA長官 |
ILOはこのたび、農業労働者などの労務手配師であるギャングマスターの活動を監督する英国のギャングマスター認可機関(GLA)との間で趣意書を交わし、労働者をだまして現代の奴隷労働や強制労働に誘い込む不正な人材募集・斡旋行為に対する取り組みにおける協力関係の強化を約しました。ILOとGLAは既に数年前から密接に協力して詐欺的で不正な人材募集・斡旋行為、強制労働、人身取引と戦ってきましたが、英国内務省、英国産業連盟、イギリス労働組合会議の代表者立ち会いの下で、ガイ・ライダーILO事務局長とポール・ブロードベントGLA長官が署名した協定がもたらす協力関係によって、企業が自社サプライチェーン(供給網)の中で人身取引が起こっていないことを確保するよう求める英国現代奴隷法の透明性規定に対する認識が高まることも期待されます。
内務省のセーラ・ニュートン脆弱性・対過激主義防衛・対抗担当大臣は、現代の奴隷制を「私たちの社会の一部の最も脆弱な人々の生活を破壊する野蛮な犯罪」と糾弾し、この根絶に向けた政府の決意を表明した上で、「この二つの機関の努力の結集に向けた公約は、どんな種類の搾取も私たちは許容しないという強いメッセージを加害者に送るもの」として歓迎しました。また、政府が最近、GLAの権限の範囲を強化・拡大し、経済全体にわたって労働者搾取の防止、摘発、捜査を行える力を与えたことや政府による職場における搾取の取り締まりを監督する労働市場執行局の初代局長を任命したことを紹介しました。
国際労働組合総連合(ITUC)と国際使用者連盟(IOE)の支持を得て進められている「公正人材募集・斡旋イニシアチブ」の枠内で、2016年9月にILOから出された「公正人材募集・斡旋原則・実務指針」はこの問題に取り組む方法に関する国際的なベンチマークとして広く認められるに至っています。ライダーILO事務局長は、「国内及び国際的に、現代の奴隷制及び強制労働を効果的に防止するカギは不正な人材募集・斡旋行為に取り組むこと」として、英国における労働者募集・斡旋業者の規制・監視のあり方を変えたGLAの活動について、「公正人材募集・斡旋原則・実務指針の実施方法について他の国々の着想源となり得るモデル」と評価しています。
2016年の英国移住法の成立により、GLAは労働者搾取に関連した現代の奴隷制の違反行為を捜査できる可能性を含む新たな権限を付与され、逮捕、捜索、労働者虐待の証拠の押収を行う権限が追加されました。今後、GLAは従来の生鮮品と関連の加工・梱包産業に留まらず、英国の労働市場全体を捜査できるようになります。ブロードベントGLA長官は、この権限の拡大について、「英国内における脆弱な労働者の搾取からの保護という我々の目標の追求を助けるもの」と歓迎し、ILOとの協力関係の強化が「得られた経験を共有し、サプライチェーンの全体を通じた不正な労働行為と強制労働の通報・特定を増すための訓練プログラムやツールに寄与する機会を提供する」ことへの期待を述べています。
2014年のILO総会で採択された「1930年の強制労働条約(第29号)の議定書」も強制労働の危険への対応及びこの防止に向けた官民両部門の適正なる手続きを推進していますが、ライダー事務局長は、「今日の世界になおも現代の奴隷制に陥っている子どもや男女が存在する事実は、世界各国及び全ての人々に対する侮辱である」と説き、「私たちには皆、これをきっぱりとなくすために演じる一定の役割があります。この方程式の中心要素は労使の社会的パートナー、そしてGLAのようなその他の重要なパートナーなのです」と語っています。
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以上はロンドン発英文記者発表の抄訳です。
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資料
公正な人材募集・斡旋に関する一般原則及び実務指針ならびに募集・斡旋手数料及び関連費用の定義