社会正義宣言

公正なグローバル化のための社会正義に関するILO宣言の影響力を2016年のILO総会で評価

2015年09月08日

2008年のILO総会における「公正なグローバル化のための社会正義に関するILO宣言」の採択

 2008年の第97回ILO総会で採択された「公正なグローバル化のための社会正義に関するILO宣言」は、グローバル化が進む現在の状況に合わせてILOが創立以来奉じてきた様々な価値、そして社会正義と進歩の達成を手助けするというILOの重要な役割を力強く再確認しています。2016年の第105回総会では、宣言の付属文書に含まれる規定に従い、この影響力の評価が初めて行われます。宣言は、調整を図った取り組みを通じて、雇用、社会的保護、社会対話、就労に係わる基本的な権利と原則という四つの戦略目標を達成することによってディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を促進することを目指していますが、総会では、とりわけこの戦略目標の統合的な追求を通じてILOの目的を促進することにこの宣言がどの程度貢献してきたかが評価されます。

 ILOの政策と原則を謳う主要な文書としては、1944年のフィラデルフィア宣言、1998年の「労働における基本的原則及び権利に関するILO宣言」に次いで3本目のものとなるこの宣言は、1999年に当時のフアン・ソマビアILO事務局長が提案して以降、加盟国に認められていたディーセント・ワークの概念を加盟国政労使の目的達成に向けたILOの政策の中核に据えることによってILOの機構の中に正式に組み込みました。宣言誕生のきっかけになった、「グローバル化の社会的側面世界委員会」が2004年に発表した報告書は、公正なグローバル化の促進に向けた57の方策を示し、ディーセント・ワークを各国の行動と国際的な行動の両方に組み込んだグローバルな目標とすることを提案しました。これを受けて開始された三者協議の成果物として宣言を採択することによって、ILOを構成する加盟国政労使は「ディーセント・ワークをすべての人へ」という課題を通じて上記諸目標の達成を目指すILOの能力強化を約しています。

 ILOは2016年の総会討議資料を作成するため、2015年9月4日を締切日とする質問票を送付して加盟国や国際機関などから情報収集を行いました。総会討議資料には、宣言の結果として取られた行動や講じられた措置、戦略目標の追求に係わる統治(ガバナンス)、能力、知識関連問題をフォローアップするためにILO理事会や事務局が講じた措置、統合的なディーセント・ワークの取り組みに対する他の国際機関や地域機関による貢献の可能性に関する情報が含まれる予定です。関心を示す多国間機関その他の機関の参加も得て行われる総会討議を経て導かれる結論は、行動路線をさらに進める機会またはさらなる評価の望ましさについて判断を示す可能性があります。誕生から8年後に行われる初の影響評価は、宣言採択後の世界の情勢の変化、とりわけ金融・経済危機後の現状に照らし合わせて宣言の目的を検討する戦略的な機会を提供しています。今後の行動を評価するに当たっては、国連の持続可能な開発目標や国際開発協力を取り巻く環境の変化も重要な検討素材となることでしょう。

* * *

 以上はパートナーシップ・現地業務支援局による英文記者発表の抄訳です。