ILO/WHO共同計画

保健医療部門の労働条件改善に向けて手を組むILOとWHO

2014年07月30日

 患者の移動や抱え上げは一般に保健医療専門職の間に高割合で見られる腰部損傷に寄与し、保健医療労働者のB型またはC型肝炎感染例の3分の1以上が世界全体で毎年300万件と推定される針刺し事故に起因するなど、保健医療部門で働く人々は仕事の性格上、常に健康上のリスクにさらされています。そこで、ILOと世界保健機関(WHO)は、実践的な参加型方法論を用いて職員と管理者が協力し合って安全で健康的な職場を促進し、職場内慣行を改善することを奨励するものとして、行動と学習を組み合わせた「保健医療サービス作業改善(HealthWISE)計画」を共同で開発しました。

 計画の適用は既に複数のプロジェクトを通じて試行されていますが、例えばセネガルでは新たな手法の導入により病院に勤務する医療労働者の間でエイズウイルス(HIV)に関する意識が高まり、労働条件に関する情報や実務の向上につながりました。HealthWISE計画はまた、注射針の取り扱いや注射の安全性を改善するために総合的な手法を促進していますが、これは行動様式、教育、設備機器、政策方針、処理手順など作業改善のあらゆる側面を組み合わせた一連の手順を導入することを意味します。これは、「はっきりとラベルが貼られ、穴あき防止措置が施された注射針用ゴミ箱など機器や設備の改善を確保するだけでなく、医療労働者が結核菌やHIVなどの危険な病原体に職場で暴露しないよう保護する職場内予防・支援のための政策方針や事業計画の向上を確保する」とILOのHIV/エイズと仕事の世界部のアリス・ウエドラオゴ部長は評価しています。

 この計画のILO側の担当者であるクリスチアーヌ・ウイスコー保健医療サービス部門専門官は、この部門では安全でない労働条件がまだ多くの職場で見られ、それは提供される医療サービスの質にまで影響を与える可能性があることを指摘して、したがって、「保健医療労働者に人間らしく働きがいのある労働条件が提供されるよう確保すること」を「必要不可欠」とし、これには「健康と安寧に配慮することも含まれる」と説いています。

 簡単で安価な賢い解決策の適用を促進し、現場の資源を活用するHealthWISE計画は、労働者を支え、仕事をしやすい作業環境に注意を払うことによって患者に良質の看護を提供するという保健医療サービスの能力と業務成績の改善に寄与します。この研修パッケージは、実務を通じて学んでいくことを促進するように設計され、改善のための変化を始動させ、その変化を維持する助けになることを目指す「行動マニュアル」と、研修コースを運営するための手引きとツールが詰まった「指導員ガイド(CD-ROM付)」で構成され、◇職業上の危害の管理と職場における安全性の改善、◇生物学的危害と感染管理、◇職場内差別、嫌がらせ、暴力への取り組み、◇より健康的で環境に優しい職場の促進、などに関するモジュールが含まれています。ILOとWHOは、将来的に各国の保健医療制度を強化することになる実践的な手法の促進に向けて、各地の指導員及び実務家のネットワークを構築することも計画しています。

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 以上はジュネーブ発英文記者発表の抄訳です。