バングラデシュ

ラナプラザ倒壊被害者補償金制度が最終支払いに必要な資金額を確保

2015年06月08日

 2013年4月24日にバングラデシュの首都ダッカ近郊で発生したラナプラザビル倒壊の犠牲者は既製服工場の労働者を中心に1,136人に上りました。2013年9月、関係企業等から拠出された被害者遺族や負傷者に対する補償金を集約し、支払いを確保することを目的として、ILOを中立的な議長とし、非政府組織(NGO)、ブランド・小売企業、バングラデシュ縫製品製造業・輸出業協会(BGMEA)、労働組合、バングラデシュ政府を構成員とするラナプラザ調整委員会が設置されました。補償金請求件数は2,871件に上り、すべての被害者にILOの関連条約に則った公正かつ公平な補償金が支払われるよう確保するには計3,000万ドルが必要と見積もられましたが、委員会は6月8日にこの必要金額が確保されたと発表しました。

 ラナプラザビルの事件から2年が経過した2015年4月までに調整委員会に集まった寄付金額は2,700万ドルを超え、請求件数の7割まで処理が完了していましたが、その後も寄付が続き、先週末に多額の支援が約束されたことによってようやく必要額が達成されました。

 ガイ・ライダーILO事務局長は、この悲劇のすべての被害者に対する公正な補償の確保に向けた関係者の努力を「画期的出来事」と評価しつつも、まだ処理しなくてはならない重要事項があるとして、次は、「将来的な災害の予防」及び将来的な被災者に対する対応と補償が迅速かつ公正に行われるよう「強固な国家業務災害保険制度の樹立」の確保に向けて協力し合う必要があると指摘しました。

 ILOは調整委員会の議長として、すべての事故被害者を対象にした、ILOの関連条約に沿い調整が図られた単一の仕組みが設計されるよう委員会を支援してきました。また、委員会の資金調達努力を支援するものとして2014年1月にはラナプラザ・ドナー信託基金を設けました。バングラデシュにはまだ全国的な業務災害保険制度が存在しませんが、ILOは現在、その設立に向けて政府、労使団体、ドナー国・機関、産業パートナーと協力しています。このような状況下で、ラナプラザの取り決めが2年以内の期間で完全に実施されることは非常に重要な一歩を意味するものと言うことができます。

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 以上はジュネーブ及びダッカ発英文記者発表の抄訳です。