ILO強制労働議定書
マリが2014年の強制労働議定書を批准:アフリカから3カ国目
2016年06月01日
2016年4月12日にマリが「1930年の強制労働条約の2014年の議定書」を批准し、ニジェール、ノルウェー、英国、モーリタニアに続く5番目の批准国となりました。
1930年の強制労働条約(第29号)を補足するものとして、2014年のILO総会で圧倒的多数の賛成を得て採択された「1930年の強制労働条約の2014年の議定書」は、強制労働を防止し、被害者に保護を与え、司法・補償への道を開く実効性のある措置を講じることを批准国に求めています。
ファスーン・クリバリ全国労働局長は、「マリは労働者に人間らしく働きがいのある仕事が得られ、強制労働や児童労働、人身取引、現代の奴隷制から生じる権利侵害から保護されることを常に望んできました」と述べて、強制労働撤廃に向けた政府の公約を改めて表明しました。さらに、強制労働の終焉に向けて必要な資金・資源の動員を図っていることを紹介し、この地球規模の災厄に対する戦いを他の国々に呼びかけました。
強制労働の被害者は世界全体で2,100万人に上ると見られ、この搾取から生み出される不正利潤は年間約1,500億ドルに達すると推定されます。強制的な性的搾取から債務奴隷、果てには人身取引や奴隷状態まで強制労働は多様な形態を取り、農業、漁業、家事労働、建設業、工業、鉱業など様々な産業に見られます。
ILO事務局内で就労に係わる基本的原則・権利の問題を担当するベアテ・アンドレエス部長は、アフリカから3カ国目になるマリの批准について、「アフリカ大陸における強制労働根絶努力への関与を示すもの」と評価し、この批准は強制労働の防止、実効性ある救済措置の提供を通じた被害者の保護、加害者の訴追という議定書に関連した義務の遂行と即時の措置の行使を他の国々に呼びかける「強いメッセージ」を発信するものとして、国際支援を通じて初めて強制労働のない世界の概念が実現することに注意を喚起しました。
今回のマリの批准は、強制労働撲滅に向けた同国の公約の継続を示すものです。マリは1960年のILO加盟直後に強制労働条約(第29号)、そして2年後の1962年に強制労働廃止条約(第105号)を批准しています。最近では2012年に人身取引及び類似の慣行の撲滅に向けた行動に関する法を制定し、そのための全国調整委員会を設置して法律枠組みの強化を図っています。マリは今回、強制労働議定書に加えて、職業安定組織に関する第88号条約、雇用政策条約(第122号)、民間職業仲介事業所条約(第181号)といった雇用分野の文書3本、職業上の安全及び健康に関する条約(第155号)とその2002年の議定書という労働安全衛生分野の文書2本も同時に批准しました。
ILOは国際労働組合総連合(ITUC)及び国際使用者連盟(IOE)と共に、2018年までに少なくとも50カ国の強制労働議定書批准を達成するという批准促進活動として「自由のための50カ国(50 for Freedom)キャンペーン」を展開しています。
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