社会的保護親善大使
ホセ・アントニオ・オカンポ元コロンビア財務相が普遍的社会的保護に向けたILOの戦いに親善大使として参加
2015年11月06日
| オカンポ普遍的社会的保護ILO親善大使 © Juan Manuel Herrera/OAS 2015 |
ILOはこのたび、ホセ・アントニオ・オカンポ元コロンビア財務相を普遍的社会的保護の広報活動に従事する親善大使に任命しました。
9月に国連で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」は17の持続可能な開発目標で構成されていますが、貧困撲滅に関する目標1の達成状況を測定するターゲットの一つとして、各国は「社会的保護の土台を含む、自国に適した、すべての人のための社会的保護の制度及び措置を実行し、2030年までに相当数の貧困層と脆弱な人々に社会的保護の適用」を達成するよう求められています(ターゲット1.3)。社会的保護は男女平等に関する目標5や不平等の縮小に関する目標10でも取り上げられています。アジェンダの採択を受けて行われた親善大使の任命は、世界人口の約73%に十分な機会が提供されていない社会的保護の適用を世界中の人々に実現することを目指すILOの取り組みの一環を成しています。
2012年のILO総会で採択された「社会的な保護の土台勧告(第202号)」でその定義が示された「社会的保護の土台」とは、「少なくとも必要不可欠な保健医療及び基本収入の保障を全ての人々に確保するような、各国で定義する基本的な社会保障の全体」を指し、国連や主要20カ国・地域(G20)を含む国際的な場でも承認を受けています。高齢者年金、妊娠・出産、障害、業務上の負傷、失業時などに生産年齢人口に提供される給付及び支援、児童に対する現金給付などを含む普遍的社会的保護は、社会保険や税を財源とする社会給付、社会的援助サービス、公共事業計画、基本収入を保障するその他の制度を通じて提供することができます。
「社会的保護制度の拡大は世界の最優先開発課題の一つ」と指摘するオカンポ親善大使は、ILOと共に「真っ向からこの課題に立ち向かう用意がある」と意欲を語っています。また、元財務大臣として、「社会的保護は政府にとってのコストであるとの誤解」を、克服すべき重要な障害の一つに挙げ、実際にはコストにはほど遠く、社会的保護は「労働力の生産性向上などの長く残り、目に見える利益を伴う投資、多くの世帯が貧困の罠から抜け出すための出口、消費と国民需要を促進する決定的に重要な手段」であり、これらすべては「経済発展を飛躍的に押し上げる役に立つ」と説いています。
普遍的社会的保護親善大使の初仕事として、オカンポ大使は現在教鞭を執っている米国ニューヨーク州コロンビア大学国際公共政策大学院で11月8~9日に開かれる「不平等との戦いと福祉国家」をテーマとする会議で同僚であるノーベル経済学者のジョセフ・スティグリッツ教授やサンドラ・ポラスキーILO政策担当副事務局長と共に基調講演者を務めます。
コロンビアの農業・農村開発大臣、企画大臣を経て財務大臣(1996~97年)を務めたオカンポ親善大使は、国連ラテンアメリカ・カリブ経済委員会(ECLAC)事務局長、経済社会問題担当国連事務次長(2003~07年)などの要職を歴任した後、現在、コロンビア大学国際公共政策大学院で教鞭を執っています。
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以上はニューヨーク発英文記者発表の抄訳です。
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