バングラデシュの既製服産業

バングラデシュの輸出向け既製服工場の安全検査が終了、次の重点は是正活動

2015年11月09日

工場検査活動の進捗状況を報道機関に報告するILOバングラデシュ国別事務所のスリニバス・レディ所長、工場・事業所監督局のサイド・アフメド監督長官、ILOバングラデシュ既製服産業労働条件改善計画のトゥオモ・ポウティアイネン・マネジャー(写真左から)

 2013年4月に発生したラナプラザビル崩壊を受けてバングラデシュで開始された輸出向け既製服工場の構造、対火災、電気面の安全検査がこのたび無事に終了し、政府は次の段階に踏み出しました。

 政府はカナダ、オランダ、英国の支援とILOの協力を得て2015年10月31日の評価期限までに1,475の既製服工場の検査を完了させました。この他に2,185工場が、国際労働組合組織や現地労働組合等が20カ国180社以上のアパレル企業と締結した「火災と建物の安全性に関する協定」や主に米国のブランド26社が参加する「バングラデシュの労働者の安全のための同盟」の検査を受けています。

 工場・事業所監督局のサイド・アフメド監督長官は、稼働中のすべての輸出向け既製服工場の構造に欠陥がないか評価し、崩壊の危険性が高いものを特定するというラナプラザ後になされた公約に沿ってほとんどすべての工場の検査が済み、人命喪失の可能性を避ける助けになるものとして37施設が閉鎖されたことを報告し、次は是正段階に歩を進め、既製服産業で働くすべての人々により高い安全性を確保するという課題に全神経を集中させて取り組むことを約しました。

 検査過程を下支えするものとして、検査基準の統一、危険工場と特定された工場を点検する評価委員会の設置、検査報告をフォローアップする労働監督署及び消防局の職員の能力構築や協力関係向上など数々の重要な展開が見られました。工場・事業所監督局の監督官には工場による矯正行動計画策定を支援するための訓練が提供され、既に最初のパイロット事業が複数の工場で開始されており、透明性を高めるものとして1,778の検査報告の概要がインターネット上に公開され、詳細工学評価指針の策定に向けた作業が進められています。また、バングラデシュ縫製品製造業・輸出業協会(BGMEA)及びバングラデシュ・ニット製品製造業・輸出業協会(BKMEA)の協力を得て、稼働中の既製服工場のリストの正確性は飛躍的に高まり、是正活動のための財源に関する国際金融公社(IFC)との共同研究も進行中です。

 ILOバングラデシュ国別事務所のスリニバス・レディ所長は、「検査作業は最初の一歩に過ぎない」として、次は是正活動に注力すべきことを説き、ILOはパートナーからの支援が終了した後にもすべての是正・規制監督作業が進められるよう効果的な仕組みの整備に向けて当局の能力構築を支援していくことを約しました。そして、是正のための矯正行動計画の立案は労働者の安全という利益にかない、バイヤーの信頼性を高めるものでもあることに注意を喚起して、工場経営陣と積極的に協力してその作成に努めるよう使用者団体に呼びかけました。

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 以上はILOバングラデシュ国別事務所によるダッカ発英文記者発表の抄訳です。