フィリピンの自然災害

ハグピート台風被災労働者は約80万人と見積もるILO

2014年12月10日

 12月初めにフィリピンに上陸したハグピート台風(現地名ルビー)によって生計の途絶や損傷といった被害を受けた労働者は、ILOの当初見積もりでは80万人に上ると見られます。この内約37万人がどんな仕事でも引き受ける貧しく脆弱な就業者であったと推定されます。被災見積もりの対象となった8地方の中で最も被害が大きかった東ビサヤ地方では、まだ住民の大半が昨年襲来した超大型のハイエン台風によって失った収入を回復するに至っていませんが、同地方の就業者全体の約2割に当たる35万人を超えると見られる今回の被災者の半分以上が脆弱な就業形態にあったと見られます。

 ILOでは150万ドルの予算を配備して、緊急雇用・持続可能な生計手段プロジェクトを通じて政府を支援する用意があります。緊急雇用計画とは、現金を入手できるような仕事を提供すると同時に、最低賃金の保障、社会保障・健康保険・災害保険適用対象の拡大、そして現地医療支援やマスク、軍手などの個人保護具の提供を通じて就労現場での安全の確保を図るものです。労働・雇用省でも緊急雇用のための予算が確保されており、ロサリンダ・バルドス大臣は省内の迅速対応チームを発動させて避難した労働者の即時支援に当たらせています。ILOが2013年にハイエン台風被災地で実施した緊急雇用計画は、がれきの除去やコミュニティーの重要な施設・基盤構造の修復に大きく寄与しました。緊急雇用は現在、被災地におけるコミュニティー向けの中期的な労働基盤型工事、技能訓練、企業育成の段階に移行しています。

 ILOフィリピン国別事務所のローレンス・ジェフ・ジョンソン所長は、ILOの活動は、大いに必要とされている現金を被災地に注入するだけでなく、被災労働者が新たな技能を育み、まともな賃金を得、社会的保護の適用などより良い労働条件を得られるよう手助けしていることを説明しています。そして、この地元経済への現金の注入と地元の商品及びサービスの購入は、災害後の再構築がより良くより迅速なものとなるよう助ける相乗効果を生み出すと説いています。

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 以上はILOフィリピン国別事務所によるマニラ発英文記者発表の抄訳です。