ドイツ首相、ILO/OECD/WTO/IMF/世界銀行トップ共同声明(ベルリン・2015年3月11日):世界の成長と雇用を刺激する新たな取り組みに対する呼びかけをライダーILO事務局長も歓迎
2015年03月11日
| 写真左から:2015年3月11日にベルリンで開かれた会合の際に撮影されたアンヘル・グリアOECD事務総長、アンゲラ・メルケル独首相、クリスティーヌ・ラガルドIMF専務理事、ロベルト・アゼベドWTO事務局長、ガイ・ライダーILO事務局長、ジム・ヨン・キム世界銀行総裁。© Bundesregierung/Bergmann |
2015年の先進7カ国(G7)首脳会合の議長国を務めるドイツの首都ベルリンにおいて3月11日にアンゲラ・メルケル独首相と、経済協力開発機構(OECD)のアンヘル・グリア事務総長、国際通貨基金(IMF)のクリスティーヌ・ラガルド専務理事、世界銀行のジム・ヨン・キム総裁、ガイ・ライダーILO事務局長、世界貿易機関(WTO)のロベルト・アゼベド事務局長の5国際機関トップとの会合が開かれました。ライダー事務局長は会合後に出された共同声明で世界経済の回復を支え、成長を確保する行動の強化が求められたことを歓迎した上で、世界経済は成長を続けているものの、とりわけ雇用面において世界は依然として危機前の水準から大きくかけ離れていることを指摘して、より生産的でより力強く、より包摂的な経済及び社会を形成するにはなおも「野心的な改革」が必要と訴えました。
共同声明は成長展望を強化する必要性を世界経済の「重要な優先事項」に位置づけました。また、危機の影響が特に激しく、2014年に約13%に達した失業率のさらなる上昇が今後も見込まれる若者(15~24歳)に特に重点を置きつつ、世界的に雇用を増大させる取り組みに改めて注力することを求めています。ライダー事務局長は、若者の失業問題を「国際社会が抱えている未解決の宿題」と呼び、若者の失業の可能性が依然としてより年長の人々の3倍に達している事実に注意を喚起し、若者のための雇用の創出は「経済成長と生産性にとって決定的に重要なだけでなく、道徳的な論拠もある社会正義の根本事項」と説いています。
共同声明はさらに、現在国連で進んでいる2015年以降の開発課題を巡る議論にも言及し、これは2030年までに極度の貧困と飢餓を根絶するとの公約を強化し、持続可能な開発の枠組みを構築する「またとない機会」を呈示すると記しています。会合ではこの他に、世界の成長、開発、雇用を推進する重要な要素としての貿易の役割、気候変動の課題に取り組み、環境に優しい緑の成長を促進するとの公約、昨年後半に西アフリカで勃発したエボラ危機を受けて必要性が感じられた国際的に調整を図った危機管理体制についても光が当てられました。
2014年に世界経済は再び成長し、より最近の原油価格の下落は経済をさらに刺激するものとなっていますが、なおも複数の地域で経済成長は低迷しています。世界経済は2015年に3.5%、2016年には3.7%の成長が見込まれ、世界貿易は2014年に3.1%、2015年に4.0%の成長が予測されているにもかかわらず、失業者数は2015年に世界全体で300万人増えると見られ、世界各地で増してきている地政学的リスクは世界経済の発展に重くのしかかっています。成長が緩やかで展望が不確実な時代には、政府は回復を支え、成長を確保するために改革と先行対策的な措置を強化する必要があります。2000年代初めから実施された改革は1人当たり潜在国内総生産(GDP)を世界平均で約5%引き上げるのに寄与したとされていますが、同時に、多くの国で拡大しつつある不平等にもっと注意を払う必要があることが最近の研究から示されています。
共同声明は、国際的な経済政策の協力が危機の影響を緩和し、新たな基準を設定し、成長の展望を育んだとして、成長展望の強化、雇用増、貿易、気候変動と天然資源の保護、開発、国際的な健康分野の危機管理の6分野を中心に5国際機関が展開している協力活動を歓迎しています。雇用の分野では、安全で適切な労働条件の形成、所得増、そして男女平等を促進しつつ、働くことを希望するすべての人々に現実的な展望が与えられることを引き続き目標としつつ、若者失業者の削減に特に重点を置くことが求められており、この取り組みにおいては、青少年行動計画やジェンダー・イニシアチブ、包摂的成長イニシアチブといったOECDのイニシアチブに加え、すべての人のディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の実現を目指すILOのディーセント・ワーク課題、国際的な仕事の危機の解決に向けた処方箋を示すものとして2009年のILO総会で採択されたグローバル・ジョブズ・パクト(仕事に関する世界協定)、そして若者の深刻な失業問題に対応して2012年のILO総会で採択された若者の就業に関する行動の呼びかけを参考にすることが提案されています。
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以上はベルリン発英文記者発表の抄訳です。