開発協力:雇用創出
デンマークの協力によって南東欧最大のILO雇用促進プロジェクトをウクライナで開始
2018年07月18日
ILOはデンマーク近隣計画(DANEP)の下、デンマーク政府から860万ドル(約9億7,000万円)の任意拠出を受け、ウクライナにおける包摂的な雇用機会の創出を目指す5年間の事業計画を開始します。ILOの単一事業としては南東欧最大のものとなるこの計画は、地元共同体の雇用面における課題に対処する最善の立場にあるのは現地の人々との考えの下、地元のネットワークやパートナーシップの構築を土台として展開されます。デンマークの労使もウクライナの使用者団体及び労働組合に自らの専門知識を提供します。
農村住民や若者、女性を中心にウクライナでは雇用機会が乏しく、非公式(インフォーマル)経済が国内総生産(GDP)の25%を占めており、相当割合の人々が非公式労働や未申告労働に従事しています。就労も就学もしていないニート状態の若者は150万人に上ります。若者にとっての最大の課題は技能ミスマッチであり、保有する資格が就いている仕事で求められている資格を上回っている者が多くが占めています。約580万人の国外在住者に加えて社会の高齢化もあり、幾つかの産業部門は深刻な熟練労働力不足に直面しています。月額最低賃金が117ドル(約1万3,000円)であるのに対し、平均賃金は200ドル(約2万3,000円)と低く、これは生活水準に相当な影響を与えています。
2018年7月3日に首都キエフで開かれた事業開始式典には、ウクライナのアンドリー・レバ社会政策大臣を始めとした同国の政府及び労使代表、デンマークのルーベン・マドセン駐ウクライナ大使、ハインツ・コラーILO欧州・中央アジア総局長及び新規に採用されたプロジェクトチームが参加しました。レバ大臣はウクライナがまず第一に必要としているのは資金ではなく、「労働市場政策を改善するための高度な専門知識」である点を強調しました。コラー総局長は、ILOが組織としてもたらす専門知識は、起業家精神促進、技能開発、地域雇用パートナーシップ、政労使間の社会対話の分野に及ぶことを紹介した上で、式典から得られた中心的なメッセージの一つは、「雇用と労働市場は政府とその職業安定業務のみならず、教育制度や労使の社会的パートナーにとっても共通の懸念事項」であったことを指摘しました。
以上はキエフ発英文記者発表の抄訳です。