持続可能な開発目標とディーセント・ワーク

スリランカで持続可能な開発目標とディーセント・ワークに関する初のシンポジウムを開催

2015年12月11日

 ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)をすべての人に実現するというディーセント・ワーク課題は、持続可能な開発のカギを握っています。ディーセント・ワークの諸要素は、9月に国連で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」が定める持続可能な開発目標の中に組み込まれており、その多くに反映されています。

シンポジウム出席者(左から):カニシカ・ウィーラシンゲ・セイロン使用者連盟事務局長、ゴタバヤ・ジャヤラトネ労働・労働組合関係次官、ドンリン・リーILOスリランカ・モルジブ国別事務所所長、パリタ・アツコラレ・スリランカ船員全国組合会長、ジョン・セネビラトネ労働・労働組合関係大臣

 スリランカにおける既存の及び新たな事業計画、政策、社会対話を、ディーセント・ワーク課題を高めるように、より効果的に運営していく方法に関する議論を続け、スリランカ市民のために経済、社会、環境事情を改善するように地域の持続可能な開発目標に寄与することを目指して、ILOとスリランカ労働・労働組合関係省は2015年12月11日に初の「持続可能な開発目標とディーセント・ワーク・シンポジウム」をコロンボで開催しました。様々な省庁、労働組合、セイロン使用者連盟(EFC)、学識者、国連その他開発機関の代表が出席したシンポジウムでは、1)持続可能な開発目標と雇用創出、2)持続可能な開発目標と社会的保護、3)労働者の権利、持続可能な開発目標、政労使三者構成原則と社会対話の三つのテーマに関するパネル討議が行われ、活発な議論が展開されました。

 主賓として演説したジョン・セネビラトネ労働・労働組合関係大臣は、戦略的な取り組みと一貫した政策を要する事項として、「高止まりを続ける若者の失業問題、すべての人に行き届いていない社会的保護、インフォーマル(非公式)な就業、生産性向上、企業開発」などを挙げました。ゴタバヤ・ジャヤラトネ労働・労働組合関係次官は、歓迎の挨拶の中で、労働・労働組合関係省の任務は労働分野の国内政策を実行し、より良い経済発展・社会開発に向けて労働法の実行を確保することにあると説明し、ディーセント・ワークを基礎とした政労使による戦略的な取り組みを強調しました。

 使用者を代表して挨拶したセイロン使用者連盟のカニシカ・ウィーラシンゲ事務局長は、シンポジウムに関与できたことを光栄とし、持続可能な開発目標の価値を含むようにEFCの組織方針を拡大する必要があることを明らかにし、ディーセント・ワークに向けた国の政策実行過程及び目標の達成に向けて労働・労働組合関係省と十二分に協力していくことを約しました。労働者側を代表して挨拶したパリタ・アツコラレ・スリランカ船員全国組合会長は、とりわけミレニアム開発目標が幕を閉じ、持続可能な開発目標が開始されたこの時期にこのような議論を行い、社会保障その他の基本的な権利に係わるミレニアム開発目標に関するスリランカの進捗状況を評価し、提案を行う機会が設けられたことを、「時宜を得たこと」と評価し、政府がシンポジウムの成果とその提案を考慮に入れ、国の政策の枠組みに組み込むことへの期待を表明しました。

 ILOスリランカ・モルジブ国別事務所のドンリン・リー所長は、シンポジウムがテーマとする持続可能な開発目標とディーセント・ワークは、現在色々な場で話し合われている非常に時事的なテーマであることを強調し、ディーセント・ワークの重要性を認めた国際社会は持続可能な開発目標の中に目標8としてディーセント・ワークを個別の目標として含んだことを紹介し、より多くの人々にディーセント・ワークが確保されれば、より力強くより包摂的な経済成長が確保され、成長の改善は人間らしく働きがいのある仕事を創出する、より多くの資金・資源を提供するとして、すべての人にディーセント・ワークが実現されれば国内の不平等が縮小し、強靱性と社会正義の増大に寄与すると説きました。

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 以上はILOスリランカ・モルジブ国別事務所によるコロンボ発英文記者発表の抄訳です。