移民労働者

ほとんどの移民労働者について出国許可を撤廃したカタールの決定をILOは歓迎

2018年09月04日

 カタールで移民労働者の移動の自由を確保する新たな法が成立しました。同国では従来、移民労働者の出国には雇い主の出国許可が必要でした。しかし、2018年9月4日に国外在住者の入出国を規制する2015年法第21号及び2017年法第1号を改正する2018年法第13号が成立したことにより、労働法が適用される移民労働者についてはこの必要がなくなりました。これは同国における移民労働者の基本的な権利の支持に向けた重要な一歩であると言えます。

 新法の下、使用者は、仕事の性格上、なおも「異議なし証明書」が求められる労働者の氏名を行政開発・労働・社会事項省に提出して承認を得ることが出来ます。企業が提出できるこのような労働者の数は1社当たり従業員の5%以下と定められています。労働法が適用されない労働者については、出国を許す手続きと規則について定める省令が今後出される予定です。

 ILOはカタールにおける労働条件と労働者の権利に関する包括的な事業計画の実施を支援することを目的として2018年4月に同国にプロジェクト事務所を開設しました。このイニシアチブは2018年から2020年にかけて漸進的に、カタールで就労に関わる基本的な原則と権利を実現し、批准ILO条約の遵守を確保するために協力し合うことを約したILOとカタール政府の共同公約を反映したものです。

 ILOカタール・プロジェクト事務所のフータン・ホマユンプール所長は、カタールの移民労働者の暮らしに直接の肯定的な影響を与えることになる第13号法の成立をILOは歓迎するとして、「出国許可全廃に向けたこの最初の一歩」は「カタール政府の労働改革に向けた明確な公約の印であり、この過程における重要な里程標」と評価し、ILOはこれらの改革について政府と引き続き密接に協働するつもりであると述べました。イッサ・サアド・アルジャファリ・アルヌアイミ行政開発・労働・社会事項大臣は、この法の成立について、「我々が引き続き推進する、カタールのすべての移民労働者にディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を提供し、その保護を確保することに向けた新たな一歩」と説明しています。

 以上はドーハ発英文記者発表の抄訳です。