「日本なしに社会正義の進展なかった」 駐日事務所100周年で事務局長
2023年04月26日
ILO駐日事務所創設100周年記念式典で基調講演を行うジルベール・F・ウングボ事務局長=2023年4月25日、東京・六本木の国際文化会館
© ILO/LIFE 14.
ILO駐日事務所は4月25日、東京・六本木の国際文化会館で創設100周年記念式典(厚生労働省、外務省後援)を開催し、会場とオンライン合わせて230人が参加しました。ILO事務局長のジルベール・F・ウングボは基調講演で「日本なくして社会正義とディーセント・ワーク実現における進展はなし得なかった」と日本への感謝の意を表しました。
式典冒頭で、駐日代表の高﨑真一は「昨今ビジネスの存在が大きくなっている。社会正義の実現というILOのミッションは企業の皆さまの理解と協力がなければ達成できない。今後の100年は政府と労働者の皆さまへのご支援はもちろん、企業にとっても役に立つILOを目指したい」とあいさつしました。
大島一博厚生労働事務次官、連合の芳野友子会長、経団連の小路明善副会長の祝辞に続き、基調講演に立った事務局長のウングボは「ILOと日本の関係は1919年のILO創設時にさかのぼるが、重要なのは、日本とILOの関係が当初から外交的、形式的な義務をはるかに超えた極めて活発なものだったことだ」と振り返り「日本はILOで非常に精力的に活動している」と感謝を述べました。
ウングボは「100年前と同じく私たちは再び困難に直面している」と語り、政治、経済、社会の不確実性、グローバリゼーション、最近見られる孤立主義や(消費地の近くに生産地を設ける)ニアショアリングの傾向、気候変動、 A.I.(人工知能)、人口動態の変化―を挙げて「このような変化は、大きな不確実性をもたらし、人間の安全保障を脅かす」としつつ、「私は希望を捨てない。私たちは課題を克服し、公平、安定、社会正義を実現するために、未来を形作ることができる」と呼びかけました。
ウングボは4月22、23の両日に岡山県であった「G7倉敷労働雇用大臣会合」に合わせて東京を訪問。ILO事務局長としては今回が初来日となりました。