ニュース
「安全で健康的な職場づくり」 若者が万博を舞台に提案
2025年07月25日
ILOは7月17日、大阪・関西万博で、学生が「安全で健康的な職場づくり」について提案する公開ピッチコンテストを開催しました。国内外の大学から参加した8チームは、スマホアプリやロボットなどの最新技術を取り入れたり、移民労働者やバイク配達員の課題に着目したりするなど独自性に富んだプレゼンテーションを行い、会場からは大きな拍手が送られました。
イベントの冒頭では歌手でILOの広報・啓発活動を行う「ILOサポーター」の荻野目洋子さんが楽曲のパフォーマンスを披露。タレントの向井亜紀さんは司会として学生チームにインタビューしたり、荻野目さんとのトークで会場を盛り上げました。会場では民間企業も参加し、学生の提案に対して、賛意の「いいね!」を示すプラカードを掲げて声援を送りました。賛意を示してくださった企業には、学生チームの提案を導入する際のILOによる技術支援などを予定しています。
審査は厚生労働省や経団連、連合など8者が行い、最優秀賞はバイク配達員の権利と安全を守るアプリのデザインが高評価を得たタイのマヒドン大学のチームに贈られました。また、米国のブリガムヤング大学による「デジタルツール活用による誰も取り残さない熱中症予防」と日本の産業医科大学の「働き方改革のなかで変化に強い職場をつくる」もそれぞれの労働安全衛生への貢献が評価され、特別賞が贈られました。
マヒドン大学チームを代表して発表を行ったNahataichanok PathomrojsakulさんとSunita Songjaroenさんは、「バイク配達員の多くは保険に入っておらず、保護を受けられずにいます。このような現状をどうにかしたいと思って提案しました」とコメントしました。
このコンテストは、健康で安全に働く権利について、若者が学び、考え、行動することを目指してILOが企画したもので、国内12の高校・大学から28チーム113人、海外から22チーム88人が募集に応じ、事前セミナーを通して「ビジネスと人権」「ジェンダー」「メンタルヘルス」などさまざまな切り口から健康・安全・ウェルビーイングについて学んできました。最終選考に残った8チームが今回会場で参加しました。
コンテストを企画したILO労働安全衛生上級専門官の氏田由可は「どの参加者の提案もクリエイティブで、極めて高いコミットメントが感じられました」と述べ、「若い世代の皆さんは、デジタル・トランスフォーメーション(DX)や気候変動、人口動態の変化など、今日の職場が抱える課題を解決する上で、新鮮な視点をもたらし、イノベーティブな解決策となる可能性を秘めています。若い世代の意見に耳を傾けてその視点を取り入れるのは大切だと思います」と話しました。
このイベントは、大阪・関西万博で労働安全衛生やウェルビーイングの重要性を発信しようと、ILOをはじめとする国際機関や企業などでつくる連合体「GISHW」が開催した「未来への贈り物 80億人の安全、健康、ウェルビーイング」の一つとして実施したもので、2022年の第110回ILO総会で、安全で健康的な労働環境を「中核的労働基準」に含めることに関する決議が採択されたことを背景に、若者が労働安全衛生のリスクに直面することがほかの年代よりも高いことや労働者の権利、ディーセント・ワーク、「ビジネスと人権」について知ってもらおうと開催されました。
関連コンテンツ
Tripartism and social dialogue
強靭で包括的かつ持続可能なアジアのサプライチェーン(RISSC)
お知らせ
万博で「働く人のからだと心の健康」考えて イベントに学生ら500人招待 GISHW
お知らせ
安全で健康的な職場づくり 荻野目さん迎え学生コンテスト開催へ 7月17日
お知らせ
学生のアイデアに「いいね!」 参加企業募集 ILO