労働安全衛生

「労働安全衛生に関する予防文化の構築は政府、労働者、使用者の共同公約事項」と説くILO副事務局長

2015年04月14日

全ロシア労働安全衛生週間で演説するポラスキーILO政策担当副事務局長

 ILOは4月28日を労働安全衛生世界デーに定め、労働災害及び職業病の予防の大切さに注意を喚起しています。ロシアのソチ市はこれに合わせ、4月13~17日を初の全ロシア労働安全衛生週間として、労働安全衛生の改善、職場内安全文化及び労働者の健康的な生活様式の促進を目指し、労働安全衛生に関する様々な会議、展示、セミナー、コンテストなどを開催します。国内外から3,000人近い労働安全衛生の実務家、専門家、科学者、民間セクターの代表の出席が見込まれています。4月14~17日に開かれる会議では、職場における安全・健康活動の促進、安全な労働条件の確保、労働者の健康保護について新たな動向や見解が話し合われる予定です。

 14日の開幕式典に参加したサンドラ・ポラスキーILO政策担当副事務局長は、ILOの推計によれば、労働災害及び業務関連疾病による死亡者数は世界全体で1日当たり6,300人超に相当する年間230万人に達することを示して、ILO及び加盟国政府、労働者団体、使用者の多くによる継続的な取り組みにもかかわらず、すべての人々に安全で健康的な職場を形成するという課題は「いまだに大きい」ことを指摘し、「活動を強化し、努力を倍加する緊急の措置を講じる必要性」を強調しました。そして、災害や疾病は低所得国や新興経済諸国に限られた問題ではないとして、実効性のある国家レベルの労働安全衛生戦略の策定に向けて政労使三者が協力し合うことを呼びかけました。

 労働安全衛生マネジメントシステムが成功するには、十分な資金・資源の配分を含み、予防文化に向けた経営トップの決意が必要ですが、危害の認識と特定、十分な情報を得た上での各状況特有のリスク評価への寄与、実効的な予防措置の計画立案、予防・緩和措置の実行において決定的に重要な役割を演じる労働者の参加も同じくらい重要です。ポラスキー副事務局長は、労働安全衛生国家戦略に必要な要素として、企業における実効性のある労働安全衛生マネジメントシステムと労働者の全面的な参加の政府による促進、安全で健康的な職場を達成するために必要不可欠な基盤としての最低限の要求事項を具体的に示す規則と十分な基本的法的枠組み、そして、予防活動と従業員災害保険制度の実効的なつながりなどを挙げました。

 副事務局長はまた、全世界的に安全で健康的な職場を確保することの重要性が政策課題の上位に上がってきていることを紹介した上で、労働安全衛生に関する予防文化を世界中の労働者に現実のものとするためにはもっと多くの活動が必要と説き、「成功は各国、各職場の人々の努力と決意に頼るところが大きい」とした上で、ILOには成功のための知識も組織的手段も運営上の手段もあることに注意を喚起しました。

 2015年の労働安全衛生世界デーは、労働安全衛生予防文化の構築をテーマとし、政府、労働者、使用者、労働安全衛生専門家、社会保障、ILOといったすべての関係者の役割に光を当てています。

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 以上はILO東欧・中央アジア・ディーセント・ワーク技術支援チーム(DWT)兼国別事務所によるソチ発英文記者発表の抄訳です。