「不断の対話・協働を」と駐日代表 経産省の人権尊重資料受け

2023年04月05日

ILO駐日代表の高﨑真一は4月5日、同4日に経済産業省が発表した「責任あるサプライチェーン等における人権尊重のための実務参照資料」についてのコメントを発表しました。企業の人権方針づくりと人権侵害リスクの特定・評価の目指す方向を示すものであると評価しつつ、企業側にはステークホルダーとの対話・協働、積極的な情報開示を進めてほしい、と述べています。

この実務参照資料は、ILOが委員として参加した検討会がとりまとめ、日本政府が昨年9月に策定した「責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドライン」の内容を具体化し、実務に沿う形でまとめたもの。参照資料とは別に70ページに及ぶ参考資料、作業シートも公開されています。特に事業分野別、産品別、地域別の人権課題として代表的なものや、児童労働や強制労働をはじめとする労働者の人権に関するリスクの高い場面を例に挙げるなど、企業が取るべき行動をわかりやすく促しています。

高﨑は「今回発表された実務参照資料を使って人権方針を策定したり、人権リスクを特定したりすることは人権尊重の第一段階に過ぎません。企業はさらに、労働者を含む幅広いステークホルダーとリスクの軽減・救済について日頃から対話・協働することが期待されます。また、積極的に情報を開示し、社会からの人権尊重への期待を把握・対応することも求められています」とコメント。「ILOには、強制労働、児童労働、差別といった個別の労働課題とどのように向き合うか具体的方法を示す資料があります。このような資料を活用しつつ、ILOでは政府、企業、労働組合を引き続き支援していきます」と話しました。(了)