1965年の年少者労働条件(坑内労働)勧告(第125号)
1965年06月23日
鉱山の坑内労働に従事する年少者の労働条件に関する勧告(第125号)
国際労働機関の総会は、
理事会によりジュネーヴに招集されて、千九百六十五年六月二日にその第四十九回会期として会合し、
年少者の労働条件に関する規定を含む鉱山に適用される既存の国際労働条約及び勧告の規定に留意し、
ある点について追加的な基準を規定することが望ましいことを考慮し、
この会期の議事日程の第四議題に含まれる鉱山の坑内労働に従事する年少者の労働条件に関する提案の採択を決定し、
この提案が勧告の形式をとるべきであることを決定して、
次の勧告(引用に際しては、千九百六十五年の年少者労働条件(坑内労働)勧告と称することができる。)を千九百六十五年六月二十三日に採択する。
I 定義
1(1) この勧告の適用上、「鉱山」とは、坑内において人間を使用することにより地下から物質を採取するためのすべての公私の事業場をいう。
(2) 鉱山の坑内における使用又は労働に関するこの勧告の規定は、採石場の坑内における使用又は労働についても適用される。
II 実施方法
2 この勧告は、国内法令、労働協約、仲裁裁定若しくは裁判所の決定により、又は国内事情の下において適当な国内慣行に合致したその他の方法により実施することができる。
III 健康、安全及び福祉
3 鉱山の坑内労働に使用されているか又は使用されるべき年少者の訓練計画は、鉱山における労働者がさらされる健康上及び安全上の危険、衛生及び救急処置並びに健康及び安全を保護するために執られるべき予防措置に関する実際的及び理論的な教育を含むべきである。このような教育は、これらの分野において資格を有する者によつて行なわれるべきである。
4 使用者は、年少者を雇い入れる際及び年少者に坑内の特定の職務を与える際に、当該作業に伴う災害の危険及び健康に対する危険、保護措置及び保護具、安全に関する規則並びに救急処置の方法について年少者を教育すべきである。これらの教育は、適当な間隔をおいて繰り返すべきである。
5(1) 安全担当者、安全代表者、安全衛生委員会その他企業内の安全衛生関係のすべての機関及び国の監督機関は、鉱山の坑内において使用され又は労働する年少者の生命及び健康を保護することを目的とした措置に特別の注意を払うべきである。
(2) これらの措置は、次の措置を含む実際的な鉱山ごとの安全計画の樹立について規定すべきである。
(a) 作業環境から生ずる危険の防止及びその環境の改善を確保する措置
(b) 訓練、監督並びに災害の調査及び防止のための適切な手段及び施設
(c) 作業の性質及び作業の遂行される条件にかんがみ必要な防護衣及び保護具の使用者の負担による供給及び通常の損耗の後の更新。年少者は、供給された防護衣及び保護具を使用しなければならない。
(d) 年少者の安全及び健康のためのその他の措置
6 鉱山の坑内において使用され又は労働する年少者の健康を保持し、かつ、その正常な身体的発育を促すため、特に次のことを目的とする措置を執るべきである。
(a) スポーツを含むレクリエーション活動を奨励すること。
(b) 認可された衛生基準を満たす更衣所及びシャワーを提供すること。可能なときは、成年者用の更衣所及びシャワーとは別個の更衣所及びシャワーを十八歳未満の年少者のために留保すること。
(c) 事情により必要とされるときは、年少者に対して、その発育段階に適した食事をとることができるよう追加の食物及び給食施設を提供すること。
IV 週休及び年次有給休暇
7 鉱山の坑内において使用され又は労働する十八歳未満の者は、七日の各期間内に三十六時間以上の中断されない週休を受ける権利を有すべきである。
8 週休期間は、少なくとも四十八時間に達することを目標として漸進的に延長されるべきである。
9 週休期間は、国又は地方の伝統又は慣習により確立された休日を含むべきである。
10 鉱山の坑内において使用され又は労働する十八歳未満の者は、週休期間中はいかなる作業にも使用されるべきでない。
11(1) 鉱山の坑内において使用され又は労働する十八歳未満の者は、十二箇月の勤務期間について二十四労働日(四労働週に相当する。)以上の年次有給休暇を受けるべきである。
(2) 公の及び慣習上の休日並びに疾病による欠勤は、年次有給休暇に含めるべきではない。
12(1) 使用者は、坑内において使用され又は労働する十八歳未満の者について次の事項を記載した記録を保持し、かつ、監督官の利用に供すべきである。
(a) 生年月日(可能な限り正当な証明を受けるものとする。)
(b) 週休期間
(c) 有給休暇期間
(2) 使用者は、(1)に掲げる情報を、労働者代表の要求があるときは、その利用に供すべきである。
V 訓練
13 千九百六十二年の職業訓練勧告に掲げる原則に従い、権限のある機関は、鉱山の坑内において使用されているか又は使用されるべき年少者に次のことを確保するために必要な措置を執るべきである。
(a) 従事すべき特定の種類の作業のための十分な準備を確保するため、徒弟訓練又は国内事情に適したその他の種類の訓練による組織的な職業訓練を与えること。
(b) 健康及び福祉を害することなく職業的能力を開発することを可能にする追加的技術訓練を受ける適当な機会を与えること。ただし、国内事情を考慮するものとする。
(c) 鉱業における技術的変化に対する将来の適応を確保し、かつ、その人間能力を開発するため、地上における追加的教育及び訓練を受ける適当な機会を与えること。
VI 協議
14 各国の権限のある機関は、この勧告の適用に関する一般政策を決定し、及びこの勧告を実施する規則を採用するに先だち、関係のある最も代表的な使用者団体及び労働者団体と協議すべきである。