1921年の居住条件(農業)勧告(第16号)

1921年11月15日

農業労働者の居住条件に関する勧告(第16号)

> 国際労働機関の総会は、国際労働事務局の理事会によりジュネーヴに招集されて、二千四年六月一日にその第九十二回会期として会合し、本会期の議事日程の第七議題である複数の国際労働勧告の撤回に関する提案を検討し、二千四年六月十六日に、千九百二十一年の居住条件(農業)勧告(第十六号)の撤回を決定する。国際労働事務局長は、この本文書撤回の決定を、国際労働機関の加盟国及び国際連合事務総長に通知する。この決定の英文及びフランス文は、ひとしく正文とする。

 国際労働機関の総会は、
 国際労働事務局の理事会に依りジユネーヴに招集せられ、千九百二十一年十月二十五日を以て其の第三回会議を開催し、
 右会議の会議事項の第四項目の一部たる農業労働者の居住条件に関する提案の採択を決議し、且
 該提案は勧告の形式に依るべきものなることを決定し、
 国際労働機関の締盟国をして立法其の他の方法に依り之が実現を為さしむる目的を以て考慮せしむる為、国際労働機関憲章の規定に従ひ、千九百二十一年の居住条件(農業)勧告と称せらるべき左の勧告を採択す。
 国際労働機関の総会は、左の通勧告す。

 国際労働機関の締盟国にして農業労働者の居住条件を取締る為の立法其の他の措置を未だ執らざるものは、当該国に於ける農業労働に影響を及ぼす特別なる気候其の他の状況を参酌し、且関係ある使用者団体及労働者団体が存在する場合に於ては該団体と協議の上、右の為の措置を執ること。

 右の措置は、労働者をして単独に又は集合して又は其の家族と共に居住せしむる為、使用者が其の使用する労働者に対し設けたる一切の設備に之を適用すべきこと。右設備が使用者の家屋内に設けられたると使用者に依り労働者の用に供せられたる建物内に設けられたるとを問ふことなし。

 右の措置は、左の施設を包含すべきこと。
 (a) 気候の状況が煖温することを不必要とするに非ざる限り、労働者の家族、労働者の集団又は単独の労働者の為にする設備には煖温し得る部屋を存すべし。
 (b) 労働者の集団の為にする設備には各労働者に付各別の寝床を供すべく、身体の清潔を保つ為の設備を存すべく且男女区別を為すべし。家族の場合に於ては児童の為適当なる施設を施すべし。
 (c) 厩舎、牛舎及開放納屋は、寝所に之を利用すべからず。

 国際労働機関の各締盟国は、右措置の実施を確保するの手段を執ること。