グリーン企業
環境に優しい事業経営の報償:ジンバブエからの報告
ILOがジンバブエで展開している「グリーン・エンタープライズ・プロジェクト」は環境に優しく成長志向型の中小企業を支援しています。プロジェクトの実施するコンペの入賞者は、コンペが大いに自社の助けになったとの感想を述べています。
2019年07月29日
スウェーデン政府の支援を受けてILOがジンバブエの政府、ジンバブエ使用者連盟、ジンバブエ労働組合会議と協力して実施している「グリーン・エンタープライズ・プロジェクト」は、若者のために環境に優しいグリーン・ジョブを創出し、持続可能な生産工程を採用し、より環境に優しい経済の潜在力を活用する中小企業を増やすことを目指しています。
ILOはプロジェクトの一環として、事業開発サービスを提供する地元企業の助けを借り、ジンバブエの企業家による環境及び成長指向型事業の強化を支援することを目的としてグリーン・エンタープライズ・ビジネスコンペを主催しました。117人の企業家から応募があり、第一次審査を通過した90人を少人数グループに分けて訓練を提供しました。訓練参加者には自らの事業計画を話し合いながら作ってもらいました。最終的に、持続可能なアイデアと環境に優しい事業活動を評価基準として、計28件の中小企業に賞が授与されました。
若手起業家部門で最優秀賞を受賞し、賞金5,000ドルと12カ月間の事業開発サービスの副賞を得たアレイ・キャピタル・グループは、ウクライナの航空工学専門学校で知り合ったジンバブエ人のピワイ・チカシャ氏とタクジワ・チパジャ氏が共同で設立したドローンによる農作物消毒液噴霧サービスを提供する企業です。バッテリーを電源とし、ディーゼル燃料が不要なドローンは、非常に効率的であり、この技術は作物の品質を高め、環境に対する害を減らし、より効率的な農作業を可能にしています。
「欧州で得た知識を全て、故国ジンバブエに移行することを常に考えていました」と説明するチカシャ氏はまた、ジンバブエでは環境に優しい活動はあまり話題にならないものの、「たとえどんなに小規模でも貢献できる」と語っています。
2人は受賞も喜んでいますが、コンペが与えてくれたネットワーキングの機会と訓練も非常に役立ったと評価しています。チパジャ氏は、「これは事業の協力と相乗効果への道を開いてくれた」として、この相互作用から何かもっと環境に優しいものが生まれることへの期待を示しています。
優良グリーン・ビジネス賞は、布おむつは財布だけでなく環境にも優しいという非常に単純なアイデアから会社を興したエリザベス・ニャムンダさんに授与されました。第一子の子育てに布おむつを用いたニャムンダさんは、最初は購入していたものの、節約のために自作することにしました。やがて、カラフルな自作布おむつを近所の母親たちやハラレの市場に加えて、フェイスブックを通じても販売し始めました。
「布おむつの利用は、埋め立てられるゴミの量や切り倒される木の数を減らすことによって環境を救うだけでなく、経済的でもあります」と語るニャムンダさんは、今は少人数のチームで活動を行っていますが、近い将来実際の店舗を持つことを希望しています。ILOのネットワークを活用して販売戦略の形成、地元のクリニックを通じた販売、他の都市への事業拡張の手助けを得ることも期待しています。
成長志向ビジネス部門で3位に入賞したエセル・ムパンブワさんも、チーム形成の点でILOの支援を受けました。2014年に事業パートナーと共に小規模金融機関のマネーマートを立ち上げましたが、当初は3人だった従業員を事業拡張につれて増やし、今では30人以上を雇っています。そのほとんどが新卒の女性です。
人々の暮らしを好転させる持続可能な金融解決策の力を信じる信念に導かれ、ムパンブワさんは借用歴が全くあるいはほとんどない女性企業家に対する50ドル前後の小口ローンの提供に焦点を当てて事業を興しました。2018年に事業の拡張を図り、農山漁村地域における「持続可能で近代的かつ手頃で、信頼でき、科学技術によって推進された(それぞれの頭文字を取ってSMART)エネルギー解決策(例えば、太陽発電)」用資金として、手頃なローンの提供を始めました。とりわけ、全く電力が通っていない地域を中心に、金融部門から排除されている地域社会に焦点を当てました。しかし、劣悪な基盤構造や限られた金融機会によるアクセス可能性の問題に直面しました。そこで、潜在的な支援源としてグリーン・エンタープライズ・ビジネスコンペに目を付けました。
「自分たちこそ正しい候補者だと考えました。このコンペは私たちの理想像に合っていますから」とムパンブワさんは振り返ってこう評しています。
以上は2019年7月29日付のハラレ発英文広報記事の抄訳です。