広報記事:ニカラグアのアパレル産業

未来の監督者の発掘:ニカラグアからの報告

2014年10月10日

 10月13~16日にリマで開かれる第18回ILO米州地域会議では、生産性、包摂的な社会、競争力、インフォーマル経済などのテーマが検討されます。

 会議参加国の一つであるニカラグアの経済成長は10年前には中米一低かったものの、今ではパナマに次ぐ高さを誇っています。7万人以上の労働者が働き、主として米国向けの輸出高は毎年推計15億ドルに達するアパレル産業は、雇用創出と国民所得の点で最も重要な製造部門に位置づけられています。ILOは2011年から国際金融公社(IFC)との共同事業であるベターワーク(より良い仕事)計画をこの産業で実施しています。計画は評価、助言、訓練サービスを通してアパレル工場の労働条件改善、企業収益増大を支援しています。

 活動の一環として工場監督者の訓練が行われています。突然監督者に昇進したライン労働出身者が大半を占める監督業務未経験者への訓練提供は大きな挑戦ですが、既に計画に参加する26工場中11工場で訓練が提供され、今年だけでも264人の工場監督者に、人の意見を傾聴する方法や労働者にやる気を起こさせ、紛争を解決する方法などを含む管理監督業務についての指導が行われています。指導員の一人であるエドガード・ズニガ氏は、かつて民間企業の監査役として働いていた時に高給に惹かれて転職していった労働者が間もなく戻ってきた際に、より良い監督者の存在をその理由に挙げたという自らの経験を振り返り、労働者は金銭的な面だけで仕事を評価しておらず、監督者がうまく意思の疎通を図り、敬意をもって労働者を処遇しているような工場で働くことを希望していると指摘しています。また、労働者からの苦情が多かった工場監督者に対する苦情が、訓練参加以降なくなったことを挙げ、訓練の参加者は労働者と監督者の関係改善だけでなく、生産性向上も報告していることを紹介しています。ベターワーク計画は長期的な戦略として、継続的な相互学習が可能なように訓練を受けた監督者同士のネットワークを形成し、この監督スキルをニカラグアの衣料産業構造内に永久に定着させることを目指しています。指導員には今後、訓練を受けて効果的な監督者に育つ可能性を秘めた「未来の監督者」を発掘するという役割も与えられると見られます。

 ベターワーク計画は工場の監督者に加え、管理職や労働者を対象に、職場内コミュニケーションや火災に対する安全性、緊急事態に対する備え、労働安全衛生などに関する研修を提供しています。また、労働省及び国家自由貿易委員会と協力して安全衛生展示会を開催し、衣料工場労働者の啓発を図り、種々のサービスを提供しています。

 ギャップやリーバイ・ストラウスなどの大手国際ブランドは、ベターワーク計画をニカラグアにおける供給業者の事業活動において人間らしく働きがいがあり、持続可能な労働条件を促進する盟友と見ています。ニカラグア商業会議所のホセ・アダン・アゲリ会頭は、ベターワーク計画によって始められた政府、民間企業、労働組合間の対話によって競争力の世界地図の中にニカラグアが登場するに至った経緯を強調し、ある労働組合代表は、7年前に政府、使用者、労働者の間で締結された三者協約によって相当の社会の安定が達成され、雇用が創出されたことを報告しています。

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 以上はマナグア発英文広報記事の抄訳です。