技能開発が変えるアフリカ東・南部の暮らし

2017年11月10日

 2009年の危機ピーク時に世界全体で7,670万人を数えた仕事のない若者の数は大きく減少し、2017年現在、7,090万人と推定されるものの、いまだに失業者の35%超を若者が占め、就業者の4人中3人(より年長の人々の場合は5人中3人)が非公式(インフォーマル)経済で働くといったように、解消されない失業問題と良質の雇用機会の欠如がディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を求める若者の努力を妨げ続けていることが明らかになっています。

 技能向上は問題の解決に効果的ですが、提供される訓練が市場の需要と乖離し、実社会では役に立たない場合が多いことも指摘されています。ノルウェー政府の任意資金協力を受けてILOがアフリカ諸国で実施している、若者を対象とした訓練プロジェクトはこの弱点の克服を目指しています。タンザニアのホテル産業における見習い実習、市場のニーズにあった作物の確保に向けて実習を主として提供されているマラウイの近代的野菜栽培における訓練、女性のエンパワーメントにも寄与しているモザンビークの小企業育成プロジェクトは、市場で求められている適正で実践的な技能の育成を図ることによって、受講生の就業能力向上、ディーセント・ワークを見つける機会の拡大、生産性向上につながっています。各国特有の課題に対応した柔軟性も、この手法が成果を挙げている一つの理由です。