ILO統計局ブログ:非労働力
労働力から抜け落ちていく男性たち:最も増えているのは南欧
労働市場がいかにうまく機能しているかを示す証拠は容易に見つけられますが、ちょっと表面を掘り下げてみると労働力から抜け落ちる男性が増えていることが判明します。
2019年11月19日
ほとんどの欧米諸国で近年は失業率が低下してきています。この裏で、就業もしておらず、職探しもしていない非労働力人口が増えてきていることはあまり知られていません。
国際男性デーの2019年11月19日付の投稿記事は、依然として労働力率の男女間格差が大きい地域が多いものの、例えば、西欧では1990年に55%であった女性の非労働力率が2020年には46%に下がると予想されるといったように、女性の就労機会の拡大が女性の非労働力率低下を助けている一方で、男性の非労働力率はどの地域でも上昇傾向にあることを示しています。2020年までに男性の非労働力率が最も上昇すると見られる地域は南欧であり、ILOの予測では40%に達すると考えられます。これは約25%と予測される主要20カ国・地域(G20)の平均を大きく上回っています。逆に最も低いのは、エチオピア、ケニア、ルワンダ、タンザニアなどといった国を含む東アフリカの19%と予想されています。
人々が働かない理由は様々です。勉学や引退といった自ら選択しての理由もあれば、家族の世話や健康上の理由といった何らかの事情による場合もあります。この数値はまた、一連の文化的・経済的な要素にも影響を受けています。それでもこの推移は人口動態と仕事の未来について洞察する助けになる可能性があります。欧州の男性の場合、非労働力化理由の第1位は引退であり、これに疾患または障害が続いています。
年齢階層別で分析すると、人口動態の果たす役割が示されます。欧州連合(EU)を始め高所得国では2020年までに25~54歳の壮年男性の約8%が非労働力化すると見られます。55~64歳の中高年男性の非労働力率はEUで31%、北米29%、G20平均26%になると見られます。
非労働力化の理由には、長寿や早期引退、勉学期間の長期化といったプラスのものもありますが、この傾向は従属人口比率上昇の可能性という課題を提示します。これはまた、人々が将来的にもっと長く働く必要があるかあるいはもっと長く働くことを希望するようになるかの問題、そして資金配分の問題を提起します。2020年までに労働力人口の年齢中位数は多くの地域で40歳を上回り、下はニジェールやアフガニスタンの31歳から上はアメリカ領ヴァージン諸島の48歳や日本の47歳といった範囲に収まると見られます。
経済協力開発機構(OECD)によれば、2005~16年に創出された新規雇用の4割がデジタル集約部門におけるものであったとされます。したがって、高齢者に適正な技能を備えさせることが必要不可欠です。絶えず変化する人口動態も働きたい人や働く必要がある人を労働力に留めるのに十分な量の雇用の必要性を強調しています。
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以上はILOの労働統計データベースILOSTATの2019年11月19日付英文ブログ記事の抄訳です。ILOSTATには、データそのものに加え、データ生成に携わる人々向けの資料やイベント案内、ニュースレター、解説資料、ブログ記事なども掲載されています。
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