事象解析:使用者としての協同組合

事業活動に本気で取り組む協同組合

2014年09月15日

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 協同組合企業は世界経済の大きな一翼を構成しており、最新の調査研究によれば協同組合企業上位約1,500社の売上高を合計すると2.5兆ドルに達すると見られます。

 今年はオーストラリアが主要20カ国・地域(G20)のサミット主催国となっていますが、G20の産業界リーダーで構成されるB20のオーストラリアの代表として選ばれたのは協同組合・共済組合ビジネス評議会(BCCM)のアンドリュー・クレイン会長です。協同組合部門のリーダーがこの種のハイレベル諮問機関に参加するのは初めてのことです。2012年に設立されたBCCMは穀物取扱業者や酪農製品生産者から組合員所有型小売業者や信用組合まで幅広い協同組合事業を一つにまとめています。

 国際協同組合同盟(ICA)によれば、協同組合は先進国でも途上国でも主要な使用者となっています。協同組合は経済危機にしなやかに耐え、好景気の時にも不景気の時にも仕事を提供しています。米国には3万の協同組合があり、200万人以上に仕事を提供しています。フランスにある2万3,000の協同組合が擁するスタッフの数は107万人に達し、ケニアでは人口の63%が協同組合で働いています。世界全体で見ると保険部門だけでも協同組合または組合員の所有する共済組合方式で運営されている保険会社で働いている人の数は100万人に上ります。

 協同組合は集団的な自助のための組織化という理念に基づいているため、常に労働組合の方に近いと見られてきたものの、このような使用者としての役割から使用者団体に名を連ねることもあります。一例として、欧州の部門別社会対話の例を挙げることができます。例えば、銀行部門には三つの使用者団体が存在しますが、その一つに欧州協同組合銀行協会(EACB)があります。保険部門では国際産業別労働組合組織のUNI(ユニオン・ネットワーク・インターナショナル)欧州地域組織が交渉相手とする使用者団体の一つとして欧州保険共済組合・保険協同組合協会(AMICE)があります。

 協同組合組織が使用者団体の一部として、政府に公式または非公式に社会的パートナーの役割を認められている国もあります。例えば、ベトナムの全国的な連合機関であるベトナム協同組合連盟はベトナム商工会議所に次ぐ2番目に大きい使用者連盟と見られています。この二つの機関は近年、労働大臣、ベトナム労働総同盟、ILOと協力して労働法典の改正、労働組合法制改革、最低賃金水準の設定などの活動に参加しています。ベトナム協同組合連盟は協同組合法の改正作業にも参画し、2012年に改正を成功させました。

 国際協力における協同組合企業の役割を検討する一連のイベントの最初のものが9月16日にローマで開催されるのに合わせて作成されたこの事象解析記事でILO企業局のエマヌエル・ジュリアン副局長はこのような取り組みを支持して、地元社会及び労働者との安定した関係を体現し、危機に対する抵抗力が強い場合が多い協同組合は「使用者団体の代表性を強化する可能性がある」と指摘しています。

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 以上はILO企業局のエマヌエル・ジュリアン副局長による英文事象解析記事の抄訳です。