広報記事:2015年国際女性の日

ディーセント・ワークを通じて上りつめた履物産業のトップ

2015年02月26日

ベツレヘム・ティラフン・アレムさん

 3月8日の国際女性の日に際し、ILOは世界各地の仕事の世界で輝いている女性たちに光を当てた広報記事を複数作成しました。2007~11年にILOが企業経営等の研修や戦略計画の立案などにおいて支援を提供したエチオピア女性輸出業者協会の役員の1人であるベツレヘム・ティラフン・アレムさん(34歳)が経営する履物会社のソールレベルズ(soleRebels)社は途上国で誕生した最初のグローバル・ブランドの一つです。アレムさんは最近、世界経済フォーラムのヤング・グローバル・リーダーや国連のアントレプレナーシップ親善大使に選ばれ、CNNが選んだ前世紀の女性企業家上位12名にも含まれました。

ソールレベルズ社の靴は、古タイヤやオーガニックコットン、ジュート、麻などの伝統的でない素材を用いて、二酸化炭素を排出しないローテク生産工程として手作りで製造されています

 開発から取り残されたアディスアベバの貧困地帯ゼナブワークで生まれ育ったアレムさんは、2004年に祖母が所有する土地の一角に建てた工房で5人の労働者と共にソールレベルズ社を立ち上げました。植民地占領に対して闘ったエチオピアの兵士が履いていたサンダルに想を得て、古タイヤやオーガニックコットン、ジュート、麻などの伝統的でない素材を用いて、二酸化炭素を排出しないローテク生産工程として手作りで製造される商品はたちまち人気を博し、今では日本や米国シリコンバレー、スイスなど世界各地に18の店舗を構え、積極的な電子商取引販売戦略も展開しています。今後1年半~3年でさらに50~60店舗の開設が予定されています。世界フェアトレード機関(WFTO)からフェアトレード認証を受けた世界一の履物ブランドとして、同社の持続可能性方針は商品からその労働者、生産工程全体に及んでいます。

 「創業当初から目指したのは、地元の職人技をてこ入れすることによって労働者により多くの仕事と繁栄をもたらすような世界クラスの履物ブランド」と振り返るアレムさんは、アディスアベバの大学を出た後、皮革・アパレル部門の複数の企業で経験を積みつつ、自らのビジネススキルを地元社会に生かしたいとの思いを徐々に強くしていきました。チャンスさえ与えられれば大きなことがやり遂げられる可能性を秘めた才能ある地元の人々の多くが、極度の貧困や疎外社会の烙印、差別などから簡単な仕事に就くことさえできない現状を憂えたアレムさんは自分の会社を設立しました。

ソールレベルズ社を訪れたデンマークのメアリー王太子妃

 地元の才能、地元の資源の最大化を図って好報酬の仕事を作り出すことは、非凡な履物を生み出すことにつながりました。皮革・アパレル業界における経験は、自分の会社を興し、成長させるのに大いに役立ちました。アレムさんはまた、商品の最初のデザインは履物産業の創造的な土台を活用する必要があることも知っていました。「私が示したかったのは、アフリカやエチオピアでローカルな人間として暮らしつつ、世界的な成功を収めるのは可能であるということ」と語るアレムさんは、「地元の資源・資金を活用しつつ、市場を主導するグローバルなブランドをゼロから作り上げることは可能」と言い切ります。

 ソールレベルズ社は現在、環境に優しい最新鋭の生産施設の建設を進めています。施設には環境に配慮したエチオピアの職人芸による生産方法に焦点を当てたバイヤー向けショールームも設けられます。デンマークのメアリー王太子妃も建設現場を視察したこの施設は、生産工程に関連する地元固有の職人技を維持・促進しつつ、新たに数千人に高給の就職口を作り出すことが予想されます。現在、100人を超えるソールレベルズ社の地元従業員は、地元の産業平均の3~5倍の高給を得ています。

 自分の成功物語がアフリカの新世代若手企業家を鼓舞することを期待するアレムさんは、「真に公平な社会を望むならば、女性企業家がそのカギを握る女性の経済的エンパワーメントを含むあらゆるレベルに公平性を行き渡らせる必要がある」と語っています。

 ILOは国際女性の日に際し、前々日の6日にジュネーブの本部において「女性と仕事の未来:北京+20年とその後」と題するパネル討議を開催します。

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 以上はアディスアベバ発英文広報記事の抄訳です。

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