広報記事:アルバニア
イタリア語を話せますか? アルバニアの帰国移民を支援するILOのプロジェクト
2014年07月02日
| コールセンター開設企業でコンサルタントを務めるマウリツィオ・リバンドネ氏 |
アルバニアの首都ティラナからわずか30キロの距離にある同国第二の商業中心地ドゥレスの経済は港湾を中心にして成り立っていますが、イタリアへの出稼ぎから帰ってきてイタリア語を話す国民が多いため、近年、経済危機を経てコスト削減を目指すイタリア企業の一大コールセンター立地点に成長しました。同様の傾向は他の欧州諸国でも見られ、フランス企業のコールセンターはチュニジアやモロッコ、英国のコールセンターはインドに立地しています。アルバニアのコールセンターで働く人々の給与は西欧の基準から見ると極めて低いものの(フルタイムの仕事で月給約300ユーロ)、アルバニアでは生活費もずっと安く、さらにコールセンターの仕事はアルバイト学生が学費の足しにする役にも立っています。コストを度外視したソーシャル・ダンピングとの非難に対し、コールセンターの開設を請け負っている企業でコンサルタントを務めるマウリツィオ・リバンドネ氏は、高失業問題に悩むアルバニアのような国でコールセンターが貴重な雇用創出源となっている事実に注意を喚起し、その上、従業員に新たな技能を得る機会も提供していると語っています。氏は、カスタマーサービス業務における新たな傾向として、コールセンターは今後段々に電話に頼る割合を減らし、インターネットを用いたヘルプ・プラットホームやソーシャルメディアに移行すると予想しており、したがって新たな技能が必要になると考えています。
| ベスミラ・ヒュセンベルリウさん |
ILOは欧州連合(EU)の任意資金協力を得て2012年から雇用促進、就業能力開発に向けた人材開発プロジェクトをアルバニアで実施しており、その一環として、旧式の職業安定所をEUの公共職業安定業務における最善事例に沿った、求職者に優しい近代的なサービスセンターに変身させる事業を進めています。イタリアで13年間過ごし、法学部を出たものの弁護士の職が見つからずに故郷に戻ってきた28歳のベスミラ・ヒュセンベルリウさんも弁護士事務所でのインターンのかたわら、生活のために仕事をする必要に迫られ、安定所を訪れてコールセンターの仕事を紹介されました。「イタリア語もイタリアの文化もよく知っている出稼ぎ労働から帰ってきた人々は、コールセンターが欲しがっている人材です」と安定所のアラマ・サラタイ移住専門官は語っています。4年前から進出してきたコールセンターは既に2,000人余りに仕事を生み出し、つい最近開設したコールセンターも200人の従業員を採用しましたが、うち30人がイタリアからの帰国者です。
| アラマ・サラタイ移住専門官 |
ILOの人材開発プロジェクトの長を務めるマリア・ダ・カルモ・ゴメスは、ギリシャやイタリアなどの経済危機の影響を受けた近隣諸国からの移民の帰還は、とりわけ若者の高失業問題を既に抱えていたアルバニアに課題を提示していることを指摘した上で、新しい職業安定所でこのような移民が直面する特別の問題を処理する方法に関する訓練が職員に提供されていることについて、「移民求職者が地元で仕事を見つける機会を確実に高めるもの」と歓迎しています。
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以上はティラナ発英文広報記事の抄訳です。