若者の雇用
「今は自活している。これは大きな違い」
ロシアで実施されているILOの賃金補助計画は、若者を採用して訓練を提供し、若者が労働市場に加わるのを手助けしている使用者を支えています
2018年06月22日
現在、サッカーのワールドカップが開かれているロシアでも若者は仕事探しに苦労しています。全体の失業率は2017年に5.2%でしたが、15~24歳の若者に限って言えば約3倍の16.3%に達しています。
そこでILOはロシアの石油会社ルクオイル社とのユニークな官民提携プロジェクト「独立国家共同体(CIS)諸国における若者の就労のためのパートナーシップ事業」を実施しています。プロジェクトは若者の就労に係わる政策や事業計画の効果改善、若者の就労に係わる課題への対処を目指しています。プロジェクトの下で試行されている革新的な積極的労働市場措置の一つとして賃金補助計画があります。これは使用者に賃金補助金を支給して地元の若者の就職を手助けするというものです。
ペルミ地方にあるベレシチャギノ市に住むマリナ・ラリナさん(20歳)とニコライ・ティウノフさん(22歳)も何件もの求人に応募しましたが、ことごとく失敗しました。しかし、ILOのプロジェクトを利用したおかげでラリナさんは地元の小企業でサラダのパック詰めを行うフルタイムの職を得、今は安定した収入を得ています。地元の職業大学校で会計士になる勉強をしたラリナさんは将来的には自分の専門分野で働くことを希望していますが、職業経験がないために仕事を得られなかった今の彼女にとって重要なのは、単に仕事があり、職業人として成長する機会が与えられたことです。地元の職業安定所から紹介されてILOのプロジェクトに参加したティウノフさんは、今はベレシチャギノ暖房システム社に就職し、保守技術者としての訓練も受けています。2人は共に「自活できることは大きな違い」と喜びの声を上げています。
ILO東欧・中央アジア・ディーセント・ワーク技術支援チーム(DWT)兼国別事務所のミカイル・プーシキン上級雇用専門官はプロジェクトが若年労働者の賃金を補助することによって新たな機会を開くと同時に使用者に対しては若者が熱心に仕事に取り組み、やる気があり、企業にとっての貴重な資産を表すことを示していると説明します。地元に住む車椅子利用者のアレクサンドル・ルシキンさん(27歳)を使用者、求職者、公共職業安定所を結ぶプログラム調整官として採用したこともこのパイロット・プロジェクトの成功に寄与しています。
地元の安定所も、若手新入社員だけでなく仕事を教える先輩正社員の賃金補助も受けつつ人手不足にも対応するこのプロジェクトの有用性は企業に高く評価されており、利用希望が多数来ていることを報告しています。
以上は2018年6月22日付のベレシチャギノ市発英文広報記事の抄訳です。