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塩化シアヌルICSC: 1231 (8月 2002)
クロロトリアジン
2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジン
CAS登録番号: 108-77-0
国連番号: 2670
EINECS番号: 203-614-9

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 不燃性。 火災時に、刺激性あるいは有毒なフュームやガスを放出する。        水は不可。 水系消火薬剤は不可。 周辺の火災時には、適切な消火剤を使用する。   

 あらゆる接触を避ける! いずれの場合も医師に相談! 
  症状 予防 応急処置
吸入 灼熱感。 咳。 息苦しさ。 息切れ。 咽頭痛。  局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 半座位。 人工呼吸が必要なことがある。 医療機関に連絡する。 
皮膚 発赤。 痛み。  保護手袋。 保護衣。  汚染された衣服を脱がせる。 洗い流してから水と石鹸で皮膚を洗浄する。 医療機関に連絡する。 
充血。 痛み。  呼吸用保護具と併用して、顔面シールドまたは眼用保護具を着用する。  数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずして)、医療機関に連絡する。 
経口摂取 腹痛。 灼熱感。 ショック/虚脱。  作業中は飲食、喫煙をしない。  口をすすぐ。 吐かせない。 医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・こぼれた物質を、ふた付きの 密閉式容器内に掃き入れる
・残留分を、注意深く集める
・地域規則に従って保管・処理する
・個人用保護具:自給式呼吸器付完全保護衣
 

国連GHS判定基準に準拠

 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):8; 国連包装等級(UN Packing Group):II 

貯蔵
・食品や飼料から離しておく
・「化学的危険性」参照
・乾燥
・密封
・換気のよい部屋に保管
 
包装
・食品や飼料と一緒に輸送してはならない 
塩化シアヌル ICSC: 1231
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
刺激臭のある無色の結晶。 

物理的危険性
 

化学的危険性
加熱すると、分解する。 の、有毒で腐食性のガスを生じる。 水と 激しく反応する。 シアヌル酸、塩酸および熱を生じる。 メタノール、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドおよび2-エトキシエタノールと反応する。 

化学式: C3Cl3N3
分子量: 184.4
・沸点:192℃
・融点:154℃
・密度:1.3 g/cm³
・水への溶解度 : 反応する
・蒸気圧:0.3 kPa (70℃)
・相対蒸気密度(空気=1):6.4  


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:吸入および経口摂取。 

短期曝露の影響
本物質は、眼、皮膚および気道を重度に刺激する。 経口摂取すると、腐食性を示す。 蒸気やフュームを吸入すると、肺水腫を引き起こすことがある。 「注」参照。 これらの影響は、遅れて現われることがある。 医学的な経過観察が必要である。 

吸入の危険性
20℃で気化したとき、空気中で有害濃度に達する速度は不明である。 

長期または反復曝露の影響
反復または長期の接触により、皮膚感作を引き起こすことがある。 反復または長期の吸入により喘息を引き起こすことがある。 


許容濃度
MAK: 0,0076 mg/m3;0,001 ppm; ピーク曝露限度カテゴリー: I(2); 妊娠中のリスクグループ: C; 皮膚感作 (SH); 

環境
 

・肺水腫の症状は 2~3 時間経過するまで現われない場合が多く、安静を保たないと悪化する
・したがって、安静と経過観察が不可欠である
・医師または医師が認定した者による、適切な吸入療法の、迅速な施行を検討する
・この物質により、喘息の症状を示した者は、以後この物質に接触しないこと
・喘息の症状は 2~3 時間経過するまで現われない場合が多く、安静を保たないと悪化する
・したがって、安静と経過観察が不可欠である
・水などの消火薬剤と激しく反応する 

付加情報
  欧州分類
記号:T+, C; R:14-22-26-34-43; S:(1/2)-26-28-36/37/39-45-46-63 

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