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カンファーICSC: 1021 (7月 2003)
CAS登録番号: 76-22-2
国連番号: 2717
EINECS番号: 200-945-0

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 可燃性。 火災時に、刺激性あるいは有毒なフュームやガスを放出する。  66℃以上では、蒸気/空気の爆発性混合気体を生じることがある。 空気中で粒子が細かく拡散して、爆発性の混合気体を生じる。  裸火禁止。  66℃以上では、密閉系および換気。 密閉系、換気、防爆型電気設備および照明設備。 粉塵の堆積を防ぐ。  水噴霧、粉末消火薬剤、泡消火薬剤、二酸化炭素を使用する。   

 粉塵の拡散を防ぐ!  
  症状 予防 応急処置
吸入 咳。 咽頭痛。 他の症状については、「経口摂取」参照。  換気(粉末でない場合)、局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 人工呼吸が必要なことがある。 医療機関に連絡する。 
皮膚 発赤。  保護手袋。  汚染された衣服を脱がせる。 多量の水かシャワーで、皮膚を洗い流す。 
充血。 痛み。  呼吸用保護具と併用して、安全眼鏡または眼用保護具を着用する。  数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずして)、医療機関に連絡する。 
経口摂取 のどや胸の灼熱感。 吐き気。 嘔吐。 下痢。 頭痛。 錯乱。 痙攣。 意識喪失。  作業中は飲食、喫煙をしない。  口をすすぐ。 水に活性炭を懸濁した液を飲ませる。 人工呼吸が必要なことがある。 医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・個人用保護具:空気中濃度に応じた有機ガスおよび粒子用フィルター付マスク
・換気
・すべての発火源を取り除く
・こぼれた物質を、ふた付きの容器内に掃き入れる
・湿らせてもよい場合は、粉塵を避けるために湿らせてから掃き入れる
 

国連GHS判定基準に準拠

 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):4.1; 国連包装等級(UN Packing Group):III 

貯蔵
・強酸化剤、強還元剤、塩素系溶剤および食品や飼料から離しておく
・密封
・床面に沿って換気
 
包装
・食品や飼料と一緒に輸送してはならない 
カンファー ICSC: 1021
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
特徴的な臭気のある、無色の または 白色の結晶。 

物理的危険性
粉末や顆粒状で空気と混合すると、粉塵爆発の可能性がある。 

化学的危険性
燃焼すると、分解する。 有毒なガスおよび刺激性のフュームを生じる。 強酸化剤、強還元剤および塩素系溶剤と 激しく反応する。 火災や爆発の危険を生じる。 

化学式: C10H16O
分子量: 152.3
・沸点:204℃
・融点:180℃
・室温で昇華する
・密度:0.99 g/cm³
・水への溶解度(25℃) :0.12 g/100 ml
・蒸気圧:27 Pa (20℃)
・相対蒸気密度(空気=1):5.24
・20℃での蒸気/空気混合気体の相対密度(空気=1):1
・引火点:66℃ (c.c.)
・発火温度:466℃
・爆発限界:0.6-3.5 vol%(空気中) 


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:吸入および経口摂取。 

短期曝露の影響
本物質は、眼、皮膚および気道を刺激する。 中枢神経系に影響を与えることがある。 痙攣および呼吸抑制を生じることがある。 経口摂取すると、死を引き起こすことがある。 

吸入の危険性
20℃で気化すると空気が汚染されて、有害濃度に達する。 

長期または反復曝露の影響
 


許容濃度
TLV: 2 ppm (TWA); 3 ppm (STEL); A4(人における発がん性が分類できていない物質) 

環境
 

・カンファーは二種類の光学異性体((CAS番号464-48-2)および(CAS番号464-49-3))があり、ラセミ混合体(CAS番号21368-68-3)として入手可能である 

付加情報
  欧州分類
 

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© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021