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1,5-ナフタレンジイソシアナートICSC: 0653 (11月 1998)
1,5ナフタレンジイソシアネート
NDI
CAS登録番号: 3173-72-6
EINECS番号: 221-641-4

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 可燃性。 火災時に、刺激性あるいは有毒なフュームやガスを放出する。    裸火禁止。    泡消火薬剤、粉末消火薬剤、二酸化炭素を使用する。 水は不可。   

 粉塵の拡散を防ぐ! 作業環境管理を厳密に!  
  症状 予防 応急処置
吸入 咳。 息苦しさ。 咽頭痛。  局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 医療機関に連絡する。 
皮膚 発赤。 痛み。  保護手袋。  汚染された衣服を脱がせる。 多量の水かシャワーで、皮膚を洗い流す。 
充血。 痛み。  粉末の場合には呼吸用保護具と併用して、安全眼鏡または眼用保護具を着用する。  数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずして)、医療機関に連絡する。 
経口摂取 腹痛。 咽頭痛。  作業中は飲食、喫煙をしない。  口をすすぐ。 コップ1、2杯の水を飲ませる。 安静。 医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・こぼれた物質を、ふた付きの 密閉式容器内に掃き入れる
・残留分を、注意深く集める
・地域規則に従って保管・処理する
・この物質を環境中に放出してはならない
・個人用保護具:空気中濃度に応じた粒子用フィルター付マスク
 

国連GHS判定基準に準拠

 

輸送
国連分類
 

貯蔵
・「化学的危険性」参照
・密封
 
包装
・食品や飼料と一緒に輸送してはならない 
1,5-ナフタレンジイソシアナート ICSC: 0653
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
白色~明るい黄色の結晶。 

物理的危険性
 

化学的危険性
加熱すると、分解する。 有毒な窒素酸化物、一酸化炭素、イソシアネートおよびシアン化水素のフュームを生じる。 酸、アルコール、アミン、塩基、強酸化剤、強還元剤および水と反応する。 

化学式: C12H6O2N2 / C10H6(NCO)2
分子量: 210.19
・沸点:167℃ (0.7 kPa)
・融点:130℃
・比重(水=1):1.42
・蒸気圧:<0.001 Pa (20℃)
・引火点:192℃ (c.c.)  


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:エアロゾルの吸入および経口摂取。 

短期曝露の影響
本物質は、眼、皮膚および気道を刺激する。 

吸入の危険性
20℃ではほとんど気化しない。しかしとくに粉末状の場合、拡散すると、浮遊粒子が急速に有害濃度に達することがある。 

長期または反復曝露の影響
反復または長期の吸入により喘息を引き起こすことがある。 


許容濃度
MAK: 発がん性カテゴリー: 3; 気道感作 (SA); 

環境
・水生生物に対して有害である
 

・水(50℃以上)などの消火薬剤と激しく反応する
・喘息の症状は 2~3 時間経過するまで現われない場合が多く、安静を保たないと悪化する
・したがって、安静と経過観察が不可欠である
・この物質により、喘息の症状を示した者は、以後この物質に接触しないこと
・作業衣を家に持ち帰ってはならない 

付加情報
  欧州分類
記号:Xn; R:20-36/37/38-42-52/53; S:(2)-26-28-38-45-61 

ILO, WHOおよびEUは、翻訳の質や正確性、あるいは本翻訳版の使用に関して責任を負うものではない。
© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021