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アクリル酸ブチルICSC: 0400 (11月 2003)
アクリル酸n-ブチルエステル
CAS登録番号: 141-32-2
国連番号: 2348
EINECS番号: 205-480-7

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 引火性。  36℃以上では、蒸気/空気の爆発性混合気体を生じることがある。  裸火禁止、火花禁止、禁煙。 強酸化剤との接触禁止。  36℃以上では、密閉系、換気、および防爆型電気設備。 強力な酸化剤との接触禁止。  粉末消火薬剤、AFFF(水性膜泡消火薬剤)、泡消火薬剤、二酸化炭素を使用する。  火災時:水を噴霧して容器類を冷却する。 

 ミストの発生を防ぐ! あらゆる接触を避ける!  
  症状 予防 応急処置
吸入 灼熱感。 咳。 息切れ。 咽頭痛。  換気、局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 医療機関に連絡する。 
皮膚 発赤。 痛み。  保護手袋。 保護衣。  汚染された衣服を脱がせる。 多量の水かシャワーで、皮膚を洗い流す。 医療機関に連絡する。 
充血。 痛み。  呼吸用保護具と併用して、安全ゴーグルまたは眼用保護具を着用する。  数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずして)、医療機関に連絡する。 
経口摂取 腹痛。 吐き気。 嘔吐。 下痢。  作業中は飲食、喫煙をしない。  口をすすぐ。 吐かせない。 コップ1、2杯の水を飲ませる。 医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・個人用保護具:化学保護衣および空気中濃度に応じた有機ガスおよび蒸気用フィルター付マスク
・この物質を環境中に放出してはならない
・すべての発火源を取り除く
・漏れた液やこぼれた液を、ふた付きの容器にできる限り集める
・残留液を、砂または不活性吸収剤に吸収させる
・地域規則に従って保管・処理する
 

国連GHS判定基準に準拠

 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):3; 国連包装等級(UN Packing Group):III 

貯蔵
・耐火設備
・冷所
・暗所に保管
・強酸化剤から離しておく
・安定化した状態でのみ貯蔵
 
包装
 
アクリル酸ブチル ICSC: 0400
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
特徴的な臭気のある、無色の液体。 

物理的危険性
蒸気は抑制されておらず、重合して排気孔を塞ぐことがある。 

化学的危険性
加温や光の影響、過酸化物との接触により、 自然に重合することがある。 強酸化剤と 激しく反応する。 火災や爆発の危険を生じる。 

化学式: CH2=CHCOOC4H9 / C7H12O2
分子量: 128.2
・沸点:145-149℃
・融点:-64℃
・比重(水=1):0.90
・水への溶解度 :0.14 g/100 ml
・蒸気圧:0.43 kPa (20℃)
・相対蒸気密度(空気=1):4.42
・20℃での蒸気/空気混合気体の相対密度(空気=1):1.01
・引火点:36℃ (c.c.)
・発火温度:267℃
・爆発限界:1.3-9.9 vol%(空気中)
・log Pow (オクタノール/水分配係数):2.38  


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:吸入および経皮。 

短期曝露の影響
本物質は、眼、皮膚および気道を刺激する。 液体を飲み込むと、肺に吸い込んで化学性肺炎を起こすことがある。 

吸入の危険性
20℃で気化すると空気は汚染されて、 やや急速に、有害濃度に達することがある。 

長期または反復曝露の影響
反復または長期の接触により、皮膚感作を引き起こすことがある。 


許容濃度
TLV: 2 ppm (TWA); A4(人における発がん性が分類できていない物質); (感作性);.
MAK: 11 mg/m3;2 ppm; ピーク曝露限度カテゴリー: I(2); 皮膚吸収 (H); 皮膚感作 (SH); 妊娠中のリスクグループ: C;.
EU-OEL: 11 mg/m3, 2 ppm (TWA); 53 mg/m3, 10 ppm (STEL); 

環境
・水生生物に対して毒性がある
 

・添加された安定剤や抑制剤がこの物質の毒性に影響を与える可能性があるので、専門家に相談する
・ヒドロキノンやヒドロキノンエチルエーテルは通常使用される抑制剤である
・作業衣を家に持ち帰ってはならない 

付加情報
  欧州分類
記号:Xi; R:10-36/37/38-43; S:(2)-9; Note:D 

ILO, WHOおよびEUは、翻訳の質や正確性、あるいは本翻訳版の使用に関して責任を負うものではない。
© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021