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トリウムICSC: 0337 (11月 2010)
CAS登録番号: 7440-29-1
国連番号: 2912
EINECS番号: 231-139-7

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 粉末状の場合、引火性が高い。  空気中で粒子が細かく拡散して、爆発性の混合気体を生じる。  裸火禁止、火花禁止、禁煙。 高温面との接触禁止。  摩擦や衝撃を与えない。 密閉系、粉塵防爆型電気設備および照明。 粉塵の堆積を防ぐ。  特殊粉末消火薬剤、乾燥砂を使用する。 他の消火薬剤は不可。  火災時:水を噴霧して容器類を冷却する。 直接水をかけない。 

 粉塵の拡散を防ぐ! あらゆる接触を避ける! いずれの場合も医師に相談! 
  症状 予防 応急処置
吸入 咳。 「注」参照。  密閉系および換気を使用する。  新鮮な空気、安静。 
皮膚   保護手袋。 保護衣。  汚染された衣服を脱がせる。 洗い流してから水と石鹸で皮膚を洗浄する。 残存汚染がないことを確認するために、放射線検出器を使用する。 
充血。  呼吸用保護具と併用して、顔面シールドまたは眼用保護具を着用する。  数分間多量の水で洗い流す(できればコンタクトレンズをはずす)。 
経口摂取   作業中は飲食、喫煙をしない。  口をすすぐ。 

漏洩物処理 分類・表示
・危険区域から立ち退く!
・専門家に相談する!
・個人用保護具:自給式呼吸器付完全保護衣
・こぼれた物質を、ふた付きの容器内に掃き入れる
・残留分を、注意深く集める
・地域規則に従って保管・処理する
 

国連GHS判定基準に準拠

flam;flamecancer;health haz
注意喚起語:危険
空気に触れると、自然発火
発がんのおそれ
吸入すると、肺の障害
吸入長期または反復曝露による気道障害 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):7 

貯蔵
・耐火設備
・強酸化剤から離しておく
・冷所
・密封
・換気のよい部屋に保管
 
包装
・破損しない包装
・破損しやすい包装のものは密閉式の破損しない容器に入れる 
トリウム ICSC: 0337
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
灰白色の金属粉末。 

物理的危険性
粉末や顆粒状で空気と混合すると、粉塵爆発の可能性がある。 乾燥状態では、撹拌、圧気輸送、注入などにより、静電気を帯びることがある。 

化学的危険性
空気に触れると、自然発火することがある。 衝撃を加えると、または摩擦を加えると、または振動を加えると、 爆発的に分解することがある。 強酸化剤と 激しく反応する。 ハロゲン、水素および硫黄と反応する。 

化学式: Th
原子量: 232.0
・沸点:4788℃
・融点:1750℃
・比重(水=1):11.7
・水への溶解度(20℃) : 溶けない
・発火温度:270℃  


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:吸入。 

短期曝露の影響
眼に、機械的刺激を引き起こすことがある。 エアロゾルを吸入すると、肺への障害を引き起こすことがある。 

吸入の危険性
拡散すると急速に、浮遊粒子が不快濃度に達することがある。 

長期または反復曝露の影響
反復または長期のエアロゾルの吸入により、肺に影響を与えることがある。 人で発がん性を示す。 


許容濃度
 

環境
 

・この物質およびその崩壊産物は放射性であり
・曝露の程度によっては、全身計測法により被曝線量を推定する必要がある
・曝露の程度によっては、定期検診を勧める
・換気の良くない場所に貯蔵するとガス状の放射性崩壊産物が蓄積することがある
・体内での長期残留は、組織の長期α線照射を引き起こす
・呼吸困難や発熱した場合、医療機関に連絡する
・作業衣を家に持ち帰ってはならない 

付加情報
  欧州分類
 

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© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021