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n-ブチルメルカプタンICSC: 0018 (12月 2000)
1-ブタンチオール
ブチルメルカプタン
チオブチルアルコール
CAS登録番号: 109-79-5
国連番号: 2347
EINECS番号: 203-705-3

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 引火性が高い。 火災時に、刺激性あるいは有毒なフュームやガスを放出する。  蒸気/空気の混合気体は、爆発性である。  裸火禁止、火花禁止、禁煙。  密閉系、換気、防爆型電気設備および照明設備。 充填、取り出し、取り扱い時に圧縮空気を使用してはならない。  アルコール耐性泡消火薬剤、粉末消火薬剤、二酸化炭素を使用する。  火災時:水を噴霧して容器類を冷却する。 

 作業環境管理を厳密に!  
  症状 予防 応急処置
吸入 脱力感。 錯乱。 咳。 めまい。 嗜眠。 頭痛。 吐き気。 嘔吐。 息切れ。  換気、局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 人工呼吸が必要なことがある。 医療機関に連絡する。 
皮膚 発赤。 痛み。  保護手袋。  汚染された衣服を脱がせる。 多量の水かシャワーで、皮膚を洗い流す。 医療機関に連絡する。 
充血。 痛み。  呼吸用保護具と併用して、安全ゴーグルまたは眼用保護具を着用する。  数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずして)、医療機関に連絡する。 
経口摂取 「吸入」参照。
 
作業中は飲食、喫煙をしない。  口をすすぐ。 医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・危険区域から立ち退く!
・個人用保護具:自給式呼吸器付化学保護衣
・すべての発火源を取り除く
・この物質を環境中に放出してはならない
・漏れた液やこぼれた液を、密閉式の容器にできる限り集める
・残留液を、砂または不活性吸収剤に吸収させる
・地域規則に従って保管・処理する
・下水に流してはならない
 

国連GHS判定基準に準拠

 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):3; 国連包装等級(UN Packing Group):II 

貯蔵
・耐火設備
・強酸化剤および酸から離しておく
 
包装
・海洋汚染物質 
n-ブチルメルカプタン ICSC: 0018
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
特徴的な臭気のある、無色~黄色の液体。 

物理的危険性
蒸気は空気より重く、地面に沿って移動して、遠距離発火の可能性がある。 

化学的危険性
加熱すると、分解する。 有毒なイオウ酸化物(ICSC 0074 参照)のフュームを生じる。 酸、塩基および強酸化剤と反応する。 

化学式: C4H10S / CH3(CH2)3SH
分子量: 90.2
・沸点:98℃
・融点:-116℃
・比重(水=1):0.83
・水への溶解度 :0.06 g/100 ml
・蒸気圧:4.0 kPa (20℃)
・相対蒸気密度(空気=1):3.1
・20℃での蒸気/空気混合気体の相対密度(空気=1):1.2
・引火点:2℃ (c.c.)
・発火温度:<225℃
・爆発限界:1.4-10.2 vol%(空気中)
・log Pow (オクタノール/水分配係数):2.28  


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:吸入。 

短期曝露の影響
本物質は、眼、皮膚および気道を刺激する。 甲状腺に影響を与えることがある。 許容濃度をはるかに超えて曝露すると、神経系に影響および意識低下を引き起こすことがある。 

吸入の危険性
20℃で気化すると空気は汚染されて、 きわめて急速に、有害濃度に達することがある。 

長期または反復曝露の影響
 


許容濃度
TLV: 0.5 ppm (TWA);.
MAK: 3.7 mg/m3; ピーク曝露限度カテゴリー: II(2); 妊娠中のリスクグループ: C; 皮膚吸収 (H); 皮膚感作 (SH); 

環境
・水生生物に対して毒性がある
 

 

付加情報
  欧州分類
 

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© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021