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エンドリンICSC: 1023 (3月 2000)
CAS登録番号: 72-20-8
国連番号: 2761
EINECS番号: 200-775-7

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 不燃性。 有機溶剤を含む液体製剤は、引火性のことがある。 火災時に、刺激性あるいは有毒なフュームやガスを放出する。        周辺の火災時には、適切な消火剤を使用する。   

 粉塵の拡散を防ぐ! 作業環境管理を厳密に! いずれの場合も医師に相談! 
  症状 予防 応急処置
吸入 「経口摂取」参照。  局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 医療機関に連絡する。 
皮膚 吸収される可能性あり! 「経口摂取」参照。  保護手袋。 保護衣。  汚染された衣服を脱がせる。 洗い流してから水と石鹸で皮膚を洗浄する。 医療機関に連絡する。 
  粉末の場合には呼吸用保護具と併用して、顔面シールドまたは眼用保護具を着用する。  数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずして)、医療機関に連絡する。 
経口摂取 めまい。 脱力感。 頭痛。 吐き気。 嘔吐。 痙攣。  作業中は飲食、喫煙をしない。 食事前に手を洗う。  水に活性炭を懸濁した液を飲ませる。 安静。 医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・個人用保護具:自給式呼吸器付化学保護衣
・この物質を環境中に放出してはならない
・こぼれた物質を、ふた付きの 密閉式容器内に掃き入れる
・湿らせてもよい場合は、粉塵を避けるために湿らせてから掃き入れる
・残留分を、注意深く集める
・地域規則に従って保管・処理する
・下水に流してはならない
 

国連GHS判定基準に準拠

 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):6.1; 国連包装等級(UN Packing Group):I 

貯蔵
・食品や飼料から離しておく
・密封
・換気のよい部屋に保管
・排水管や下水管へのアクセスのない場で貯蔵する
・消火により生じる流出物を収容するための用意
 
包装
・食品や飼料と一緒に輸送してはならない
・重度の海洋汚染物質 
エンドリン ICSC: 1023
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
白色の結晶。 

物理的危険性
 

化学的危険性
245℃以上で分解する。 塩化水素およびホスゲンを生じる。 

化学式: C12H8Cl6O
分子量: 380.9
・245℃で分解する
・融点:200℃
・密度:1.7 g/cm³
・水への溶解度(25℃) : 溶けない
・蒸気圧:ほとんどない (25℃)
・log Pow (オクタノール/水分配係数):5.34  


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:吸入、経皮および経口摂取。 

短期曝露の影響
中枢神経系に影響を与えることがある。 痙攣および死に至ることがあるを生じることがある。 これらの影響は、遅れて現われることがある。 医学的な経過観察が必要である。 

吸入の危険性
20℃ではほとんど気化しない。しかしとくに粉末状の場合、噴霧もしくは拡散すると、浮遊粒子が急速に有害濃度に達することがある。 

長期または反復曝露の影響
 


許容濃度
TLV: 0.1 mg/m3 (TWA); (皮膚); A4(人における発がん性が分類できていない物質).
MAK: (吸引性画分): 0.05 mg/m3; ピーク曝露限度カテゴリー: II(8); 皮膚吸収 (H); 妊娠中のリスクグループ: C; 

環境
・水生生物に対して強い毒性がある
・環境に有害な場合がある。ハチ、鳥類および哺乳類への影響にとくに注意すること
・環境中に残存するので、環境中に放出しないように強く勧告する
・魚類および魚介類で、生物濃縮が起こることがある
・通常の使用法と異なる状況での環境中への放出を避ける
 

・製剤に溶剤が使用されている場合は、その溶剤のICSCも参照のこと。
・市販の製剤に用いられている溶剤が、この物質の物性および毒性を変化させることがある
・作業衣を家に持ち帰ってはならない 

付加情報
  欧州分類
記号:T+, N; R:24-28-50/53; S:(1/2)-22-36/37-45-60-61 

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© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021