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ニトロフェンICSC: 0929 (3月 1999)
CAS登録番号: 1836-75-5
EINECS番号: 217-406-0

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 可燃性。  空気中で粒子が細かく拡散して、爆発性の混合気体を生じる。  裸火禁止。  密閉系、粉塵防爆型電気設備および照明。 粉塵の堆積を防ぐ。  水噴霧、粉末消火薬剤、泡消火薬剤、二酸化炭素を使用する。   

 粉塵の拡散を防ぐ! あらゆる接触を避ける! (妊娠)女性への曝露を避ける! いずれの場合も医師に相談! 
  症状 予防 応急処置
吸入 腹痛。 咳。 下痢。 めまい。 頭痛。 息苦しさ。 咽頭痛。 嘔吐。  局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 人工呼吸が必要なことがある。 医療機関に連絡する。 
皮膚 発赤。 痛み。  保護手袋。 保護衣。  少なくとも15分間多量の水で洗い流した後、汚染された衣服を脱がせ、再度洗い流す。 医療機関に連絡する。 
充血。 痛み。  粉末の場合には呼吸用保護具と併用して、安全眼鏡または眼用保護具を着用する。  数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずして)、医療機関に連絡する。 
経口摂取 「吸入」参照。
 
作業中は飲食、喫煙をしない。 食事前に手を洗う。  口をすすぐ。 安静。 医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・こぼれた物質を、ふた付きの容器内に掃き入れる
・残留分を、注意深く集める
・地域規則に従って保管・処理する
・この物質を環境中に放出してはならない
・個人用保護具:有毒粒子用P3フィルター付マスク
 

国連GHS判定基準に準拠

 

輸送
国連分類
 

貯蔵
・食品や飼料から離しておく
・密封
 
包装
・食品や飼料と一緒に輸送してはならない 
ニトロフェン ICSC: 0929
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
無色~茶色の 結晶性粉末。 光に曝露すると暗色になる。 

物理的危険性
粉末や顆粒状で空気と混合すると、粉塵爆発の可能性がある。 

化学的危険性
燃焼すると、有毒なフュームを生成する。 

化学式: C12H7Cl2NO3 / C6H3Cl2OC6H4NO2
分子量: 284.1
・沸点:368℃ (101.3 kPa)
・融点:70-71℃
・密度:1.3 g/cm³
・水への溶解度(22℃) :0.0001 g/100 ml
・蒸気圧:0.001 Pa (40℃)
・引火点:>200℃ (c.c.)
・発火温度:>400℃
・log Pow (オクタノール/水分配係数):3.4/5  


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:エアロゾルの吸入および経口摂取。 

短期曝露の影響
本物質は、皮膚および気道を刺激する。 中枢神経系に影響を与えることがある。 

吸入の危険性
20℃ではほとんど気化しない。しかしとくに粉末状の場合、噴霧もしくは拡散すると、浮遊粒子が急速に有害濃度に達することがある。 

長期または反復曝露の影響
反復または長期の皮膚への接触により、皮膚炎を引き起こすことがある。 肝臓に影響を与えることがある。 人で発がん性を示す可能性がある。 動物試験では、人の新生児に奇形を引き起こす可能性があることが示されている。 


許容濃度
 

環境
・水生生物に対して強い毒性がある
・食物連鎖において、たとえば魚類で生物濃縮が起こることがある
・水生環境中で、長期にわたる影響を及ぼすことがある
・通常の使用法と異なる状況での環境中への放出を避ける
 

・製剤に溶剤が使用されている場合は、その溶剤のICSCも参照のこと。
・市販の製剤に用いられている溶剤が、この物質の物性および毒性を変化させることがある
・作業衣を家に持ち帰ってはならない 

付加情報
  欧州分類
記号:T, N; R:45-61-22-50/53; S:53-45-60-61; Note:E 

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© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021