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クロロアセトニトリルICSC: 0844 (10月 1999)
クロロエタンニトリル
モノクロロアセトニトリル
CAS登録番号: 107-14-2
国連番号: 2668
EINECS番号: 203-467-0

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 引火性。 火災時に、刺激性あるいは有毒なフュームやガスを放出する。  47℃以上では、蒸気/空気の爆発性混合気体を生じることがある。  裸火禁止、火花禁止、禁煙。  47℃以上では、密閉系および換気。  水噴霧、粉末消火薬剤、泡消火薬剤、二酸化炭素を使用する。  火災時:水を噴霧して容器類を冷却する。 

 作業環境管理を厳密に! いずれの場合も医師に相談! 
  症状 予防 応急処置
吸入 咽頭痛。 咳。 頭痛。 息苦しさ。 脱力感。 意識喪失。  換気、局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 人工呼吸が必要なことがある。 医療機関に連絡する。 
皮膚 吸収される可能性あり! 発赤。 他の症状については、「吸入」参照。  保護手袋。 保護衣。  汚染された衣服を脱がせる。 多量の水かシャワーで、皮膚を洗い流す。 医療機関に連絡する。 
充血。  呼吸用保護具と併用して、顔面シールドまたは眼用保護具を着用する。  数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずして)、医療機関に連絡する。 
経口摂取 他の症状については、「吸入」参照。  作業中は飲食、喫煙をしない。 食事前に手を洗う。  口をすすぐ。 吐かせる(意識がある場合のみ!)。 医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・危険区域から立ち退く!
・専門家に相談する!
・個人用保護具:自給式呼吸器付完全保護衣
・この物質を環境中に放出してはならない
・漏れた液やこぼれた液を、密閉式の容器にできる限り集める
・残留液を、砂または不活性吸収剤に吸収させる
・地域規則に従って保管・処理する
・下水に流してはならない
 

国連GHS判定基準に準拠

 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):6.1; 国連の副次的危険性による分類(UN Subsidiary Risks):3; 国連包装等級(UN Packing Group):II 

貯蔵
・耐火設備
・強酸化剤、強塩基、強酸および食品や飼料から離しておく
・密封
・冷所
・床面に沿って換気
 
包装
・食品や飼料と一緒に輸送してはならない 
クロロアセトニトリル ICSC: 0844
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
刺激臭のある、無色の液体。 

物理的危険性
 

化学的危険性
加熱すると、分解する。 シアン化水素などの有毒で引火性の蒸気を生じる。 強酸化剤、還元剤、酸、塩基および水蒸気と反応する。 非常に有毒で引火性のフュームを生じる。 

化学式: C2H2ClN / ClCH2CN
分子量: 75.5
・沸点:126℃
・比重(水=1):1.19
・水への溶解度 : 溶けない
・蒸気圧:1.16 kPa (20℃)
・相対蒸気密度(空気=1):2.61
・引火点:47℃
・爆発限界:1.0-? vol%(空気中)
・log Pow (オクタノール/水分配係数):0.23  


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:エアロゾルの吸入、経皮および経口摂取。 

短期曝露の影響
本物質は、眼、皮膚および気道を刺激する。 細胞呼吸に影響を与えることがある。 チアノーゼを生じることがある。 これらの影響は、遅れて現われることがある。 医学的な経過観察が必要である。 

吸入の危険性
20℃で気化すると空気は汚染されて、 やや急速に、有害濃度に達することがある。 

長期または反復曝露の影響
 


許容濃度
 

環境
・水生生物に対して毒性がある
 

・急性中毒の症状は2~3時間経過するまで現われない
・この物質により中毒を起こした場合は、特別の処置が必要であるため、指示のもとに適切な手段をとれるようにしておく
・ICSC 0088参照 

付加情報
  欧州分類
記号:T, N; R:23/24/25-51/53; S:(1/2)-45-61 

ILO, WHOおよびEUは、翻訳の質や正確性、あるいは本翻訳版の使用に関して責任を負うものではない。
© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021