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ビニルシクロヘキセンジオキシドICSC: 0820 (11月 1998)
CAS登録番号: 106-87-6
国連番号: 2810
EINECS番号: 203-437-7

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 可燃性。  酸または塩基と接触すると、火災および爆発の危険性がある。  裸火禁止。    水噴霧、粉末消火薬剤、アルコール耐性泡消火薬剤、二酸化炭素を使用する。   

 あらゆる接触を避ける! いずれの場合も医師に相談! 
  症状 予防 応急処置
吸入 咳。 息苦しさ。 咽頭痛。  換気、局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 半座位。 人工呼吸が必要なことがある。 医療機関に連絡する。 
皮膚 吸収される可能性あり! 皮膚の乾燥。 発赤。 痛み。 腫脹。  保護手袋。 保護衣。  汚染された衣服を脱がせる。 洗い流してから水と石鹸で皮膚を洗浄する。 医療機関に連絡する。 
充血。 痛み。  呼吸用保護具と併用して、顔面シールドまたは眼用保護具を着用する。  数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずして)、医療機関に連絡する。 
経口摂取 「吸入」参照。
 
作業中は飲食、喫煙をしない。 食事前に手を洗う。  口をすすぐ。 吐かせる(意識がある場合のみ!)。 医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・個人用保護具:自給式呼吸器付完全保護衣
・換気
・漏れた液を、密閉式の容器に集める
・残留分を多量の水で洗い流す
 

国連GHS判定基準に準拠

 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):6.1 

貯蔵
・食品や飼料、アルコール、アミンおよび他の活性水素化合物から離しておく
・乾燥
・床面に沿って換気
 
包装
・食品や飼料と一緒に輸送してはならない 
ビニルシクロヘキセンジオキシド ICSC: 0820
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
無色の液体。 

物理的危険性
データなし。 

化学的危険性
酸、塩基と、重合する。 火災または爆発の危険を生じる。 燃焼すると、刺激性の煙および刺激性のフュームを生成する。 アルコール、アミンなどの活性水素化合物と反応する。 

化学式: C8H12O2
分子量: 140.2
・沸点:227℃
・融点:<-55℃
・比重(水=1):1.10
・水への溶解度(20℃) :18.3 g/100 ml
・蒸気圧:<0.13 kPa (20℃)
・相対蒸気密度(空気=1):4.8
・20℃での蒸気/空気混合気体の相対密度(空気=1):1
・引火点:110℃ (o.c.)
・発火温度:393℃
・log Pow (オクタノール/水分配係数):1.3  


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:吸入、経皮および経口摂取。 

短期曝露の影響
本物質は、眼、皮膚および気道を刺激する。 を吸入すると、肺水腫を引き起こすことがある。 高濃度で曝露すると、死を引き起こすことがある。 これらの影響は、遅れて現われることがある。 医学的な経過観察が必要である。 「注」参照。 

吸入の危険性
20℃で気化すると空気は汚染されて、 きわめて急速に、有害濃度に達することがある。 

長期または反復曝露の影響
腎臓、卵巣および精巣に影響を与えることがある。 組織損傷を生じることがある。 人で発がん性を示す可能性がある。 動物試験では、人の生殖に毒性影響を及ぼす可能性があることが示されている。 


許容濃度
TLV: 0.1 ppm (TWA); (皮膚); A3(動物実験では発がん性が確認されているが、人との関連は不明な物質).
MAK: 皮膚吸収 (H); 発がん性カテゴリー: 2; 

環境
 

・肺水腫の症状は、2~3 時間経過するまで現われない場合が多く、安静を保たないと悪化する。したがって、安静と経過観察が不可欠である
・医師または医師が認定した者による、適切な吸入療法の、迅速な施行を検討する 

付加情報
  欧州分類
記号:T; R:23/24/25-68; S:(1/2)-23-24-45 

ILO, WHOおよびEUは、翻訳の質や正確性、あるいは本翻訳版の使用に関して責任を負うものではない。
© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021