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ピクリン酸ICSC: 0316 (9月 2008)
2,4,6-トリニトロフェノール
ニトロキサンチン酸
ピクロ硝酸
CAS登録番号: 88-89-1
国連番号: 0154 (「注」参照)
EINECS番号: 201-865-9

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 可燃性。 多くの反応により、火災や爆発を生じることがある。 「注」参照。
  火災および爆発の危険性がある。 
裸火禁止、火花禁止、禁煙。  摩擦や衝撃を与えない。 火花防止工具を使用する。 粉塵の堆積を防ぐ。 密閉系、粉塵防爆型電気設備および照明。  大量の水を使用する。  火災時:水を噴霧して容器類を冷却する。 

 粉塵の拡散を防ぐ!  
  症状 予防 応急処置
吸入 頭痛。 吐き気。 嘔吐。  局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 医療機関に連絡する。 
皮膚   保護手袋。  洗い流してから水と石鹸で皮膚を洗浄する。 体調がよくないと感じた場合は、医療機関を受診する。 
充血。  安全ゴーグルを着用する。  数分間多量の水で洗い流す(できればコンタクトレンズをはずす)。 
経口摂取 頭痛。 めまい。 吐き気。 嘔吐。 下痢。  作業中は飲食、喫煙をしない。  口をすすぐ。 コップ1、2杯の水を飲ませる。 医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・すべての発火源を取り除く
・危険区域から立ち退く!
・専門家に相談する!
・個人用保護具:空気中濃度に応じた粒子用フィルター付マスク
・こぼれた物質を、容器内に掃き入れる
・湿らせてもよい場合は、粉塵を避けるために湿らせてから掃き入れる
・残留分を、注意深く集める
・地域規則に従って保管・処理する
・この物質を環境中に放出してはならない
 

国連GHS判定基準に準拠

explskull;toxic
注意喚起語:危険
爆発物;大量爆発危険性
飲み込むと有毒
眼刺激
水生生物に有害 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):1.1D 

貯蔵
・耐火設備
・冷所
・湿潤状態を保つ
・強酸化剤、金属および還元剤から離しておく
・排水管や下水管へのアクセスのない場で貯蔵する
 
包装
・特殊材料 
ピクリン酸 ICSC: 0316
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
黄色の結晶。 

物理的危険性
流動、撹拌などにより、静電気が発生することがある。 粉末や顆粒状で空気と混合すると、粉塵爆発の可能性がある。 

化学的危険性
衝撃を加えると、または摩擦を加えると、または振動を加えると、分解することがある。 加熱すると、爆発することがある。 銅、鉛、水銀、亜鉛および他の金属との混合物は、衝撃に敏感である。 燃焼すると、有毒な炭素酸化物、窒素酸化物を生成する。 酸化剤および還元剤と反応する。 

化学式: C6H2(NO2)3OH
分子量: 229.1
・300℃で分解する
・融点:122℃
・密度:1.8 g/cm³
・水への溶解度 :1.4 g/100 ml
・蒸気圧: kPa (20℃) (ほとんどない)
・相対蒸気密度(空気=1):7.9
・引火点:150℃ (c.c.)
・発火温度:300℃
・log Pow (オクタノール/水分配係数):2.03  


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:経口摂取。 

短期曝露の影響
本物質は、眼を軽度に刺激する。 

吸入の危険性
20℃ではほとんど気化しない。しかし浮遊粒子が急速に有害濃度に達することがある。 

長期または反復曝露の影響
反復または長期の皮膚への接触により、皮膚炎を引き起こすことがある。 経口摂取すると胃腸管、腎臓、肝臓および血液影響を与えることがある。 


許容濃度
TLV: 0.1 mg/m3 (TWA).
EU-OEL: 0.1 mg/m3 (TWA);.
MAK: 皮膚吸収 (H); 皮膚感作 (SH); 発がん性カテゴリー: 3; 

環境
・水生生物に対して有害である
 

・作業衣を家に持ち帰ってはならない
・汚染された衣服は(火災の危険があるため)、多量の水ですすぎ洗いする
・国連番号0154は、乾燥または30%未満の水分を含むピクリン酸が該当する
・安全輸送のため、30%もしくはそれ以上の水を添加する
・他の国連番号:1344(水分30%以上)、危険物分類:4.1、包装等級:I
・国連番号3364 トリニトロフェノール(ピクリン酸、10%w/w以上の水分含有)危険物分類:4.1、包装等級:I 

付加情報
  欧州分類
記号:E, T; R:3-4-23/24/25; S:(1/2)-28-35-36/37-45 

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