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ダイアジノンICSC: 0137 (11月 2019)
CAS登録番号: 333-41-5
国連番号: 3018
EINECS番号: 206-373-8

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 可燃性。 火災時に、刺激性あるいは有毒なフュームやガスを放出する。  製剤が引火性/爆発性溶剤を含む場合火災および爆発の危険性がある。  裸火禁止。    水噴霧、粉末消火薬剤、泡消火薬剤、二酸化炭素を使用する。   

 あらゆる接触を避ける! 応急処置:個人用保護具。 
  症状 予防 応急処置
吸入 筋攣縮。 縮瞳、筋痙攣、唾液分泌過剰。 発汗。 吐き気。 めまい。 痙攣。 意識喪失。 息苦しさ。  換気、局所排気、または呼吸用保護具を使用する。 ミストの吸入を避ける。  新鮮な空気、安静。 人工呼吸が必要なことがある。 直ちに医療機関に連絡する。 「注」参照。
 
皮膚 吸収される可能性あり! 発赤。 痛み。 他の症状については、「吸入」参照。  保護手袋。 保護衣。  汚染された衣服を脱がせる。 洗い流してから水と石鹸で皮膚を洗浄する。 医療機関に直ちに連絡する。 「注」参照。 
充血。 痛み。  呼吸用保護具と併用して、顔面シールドまたは眼用保護具を着用する。  数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずして)、医療機関に連絡する。 
経口摂取 胃痙攣。 下痢。 他の症状については、「吸入」参照。  作業中は飲食、喫煙をしない。 食事前に手を洗う。  口をすすぐ。 直ちに医療機関に連絡する。 「注」参照。 

漏洩物処理 分類・表示
・個人用保護具:自給式呼吸器付化学保護衣
・この物質を環境中に放出してはならない
・漏れた液やこぼれた液を、密閉式の容器にできる限り集める
・残留液を、乾燥砂または不活性吸収剤に吸収させる
・地域規則に従って保管・処理する
 

国連GHS判定基準に準拠

skull;toxiccancer;health hazenviro;aqua
飲み込むと有毒
吸入すると有害
発がんのおそれ
神経系の障害
長期または反復曝露による神経系障害
長期的影響により、水生生物に非常に強い毒性 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):6.1; 国連包装等級(UN Packing Group):III 

貯蔵
・消火により生じる流出物を収容するための用意
・強酸化剤、強酸、塩基および食品や飼料から離しておく
・換気のよい部屋に保管
・排水管や下水管へのアクセスのない場で貯蔵する
 
包装
・食品や飼料と一緒に輸送してはならない
・重度の海洋汚染物質 
ダイアジノン ICSC: 0137
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
特徴的な臭気のある、油状、無色の液体。 工業用品:淡黄色~暗褐色。 

物理的危険性
 

化学的危険性
120℃以上で分解する。 窒素酸化物、リン酸化物およびイオウ酸化物などの有毒なフュームを生じる。 強酸および強塩基と反応する。 有毒なフュームやガスを生じる。 強酸化剤と反応する。 火災や爆発の危険を生じる。 

化学式: C12H21N2O3PS / (CH3)2CHC4N2H(CH3)OPS(OC2H5)2
分子量: 304.4
・ 120℃で分解する
・比重(水=1):1.1
・水への溶解度(20℃) :60 mg/l (ほとんど溶けない)
・蒸気圧:ほとんどない (20℃)
・引火点:104.4℃ (c.c.)
・log Pow (オクタノール/水分配係数):3.11  


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:エアロゾルの吸入、経皮および経口摂取。 

短期曝露の影響
本物質は、眼および皮膚を軽度に刺激する。 神経系に影響を与えることがある。 コリンエステラーゼ阻害。 痙攣および呼吸抑制を生じることがある。 これらの影響は、遅れて現われることがある。 医学的な経過観察が必要である。 

吸入の危険性
20℃で気化したとき、空気は汚染されても有害濃度に達しないか、達してもきわめて遅い; しかし、噴霧もしくは拡散すると、かなり急速に有害濃度に達する。 

長期または反復曝露の影響
コリンエステラーゼ阻害。 影響が蓄積される可能性がある。 「一次災害/急性症状」参照。 人でおそらく発がん性を示す。 


許容濃度
TLV: 0.01 mg/m3 (TWA); (皮膚); A4(人における発がん性が分類できていない物質); BEI (生物学的曝露指標)記載あり;.
MAK: (吸引性画分): 0.1 mg/m3; ピーク曝露限度カテゴリー: II(2); 皮膚吸収 (H); 妊娠中のリスクグループ: C; 

環境
・水生生物に対して強い毒性がある
・水生環境中で、長期にわたる影響を及ぼすことがある
・環境に有害な場合がある。鳥類およびハチへの影響にとくに注意すること
・通常の使用法でも、環境中へ放出される
・不適切な廃棄などによる、さらなる放出を避けるよう十分注意すること
 

・曝露の程度によっては、定期検診を勧める
・この物質により中毒を起こした場合は、特別の処置が必要であるため、指示のもとに適切な手段をとれるようにしておく
・市販の製剤に用いられている溶剤が、この物質の物性および毒性を変化させることがある
・作業衣を家に持ち帰ってはならない 

付加情報
  欧州分類
 

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© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021