1920年の最低年齢(船員)条約(第7号)

ILO条約 | 1920/07/09

海上ニ使用シ得ル児童ノ最低年齢ヲ定ムル条約(第7号)
(1924年6月7日批准登録、最低年齢条約(第138号)の批准により2001年6月5日に批准廃棄)

 国際労働機関ノ総会ハ
 国際労働事務局ノ理事会ニ依リ千九百二十年六月十五日ゼノアニ招集セラレ
 右ゼノア総会ノ会議事項ノ第三項目タル「客年十一月華盛頓ニ於テ採択セラレタル十四歳未満ノ児童ノ使用ヲ禁止スル条約ノ海員ニ対スル適用」ニ関スル提案ノ採択ヲ決議シ且
 該提案ハ国際条約ノ形式ニ依ルヘキモノナルコトヲ決定シ
 国際労働機関ノ締盟国ニ依リ批准セラルルカ為国際労働機関憲章ノ規定ニ従ヒ千九百二十年ノ最低年齢(海上)条約ト称セラルヘキ左ノ条約ヲ採択ス

第 一 条

 本条約ニ於テ「船舶」ト称スルハ其ノ公有タルト私有タルトヲ問ハス海洋航行ニ従事スル各種ノ船舶舟艇ヲ総テ包含ス但シ軍艦ハ之ヲ除ク

第 二 条

 十四歳未満ノ児童ハ同一ノ家ニ属スル者ノミヲ使用スル船舶ヲ除ク外船舶ニ於テ使用セラレ又ハ労働スルコトヲ得ス

第 三 条

 第二条ノ規定ハ学校船又ハ練習船ニ於ケル児童ノ為ス労働ニ之ヲ適用セス但シ此ノ種ノ労働ハ公ノ機関ノ承認ヲ得且其ノ監督ヲ受クヘキモノトス

第 四 条

 本条約ノ規定ノ実行ヲ容易ナラシムル為各船長ニ其ノ船舶ニ於テ使用スル十六歳未満ノ一切ノ者及其ノ出生ノ日ヲ記載シタル帳簿又ハ海員名簿ヲ備附クルコトヲ要ス

第 五 条

1 本条約ヲ批准スル国際労働機関ノ各締盟国ハ其ノ殖民地、保護国及属地ニシテ完全ナル自治ヲ有セサルモノニ左ノ条件ノ下ニ之ヲ適用スルコトヲ約ス
 (a) 其ノ規定カ土地ノ状況ニ照シ適用不可能ニ非サルコト
 (b) 其ノ規定ヲ土地ノ状況ニ適応セシムル為必要ナル変更ヲ加フルコト
2 各締盟国ハ其ノ殖民地、保護国及属地ニシテ完全ナル自治ヲ有セサルモノニ付其ノ執リタル措置ヲ国際労働事務局ニ通告スヘシ

第 六 条

 国際労働機関憲章ニ定ムル条件ニ依ル本条約ノ正式批准ハ登録ノ為国際労働事務局長ニ之ヲ通告スヘシ

第 七 条

 国際労働機関ノ締盟国中ノ二国カ国際労働事務局ニ本条約ノ批准ノ登録ヲ為シタルトキハ事務局長ハ国際労働機関ノ一切ノ締盟国ニ右ノ旨ヲ通告スヘシ

第 八 条

 本条約ハ国際労働事務局長カ前条ノ通告ヲ発シタル日ヨリ効力ヲ発生スヘク且該事務局ニ其ノ批准ヲ登録シタル締盟国ノミヲ拘束スヘシ爾後本条約ハ他ノ何レノ締盟国ニ付テモ右事務局ニ其ノ批准ヲ登録シタル日ヨリ効力ヲ発生スルモノトス

第 九 条

 本条約ヲ批准スル各締盟国ハ千九百二十二年七日一日迄ニ其ノ規定ヲ実施シ且右規定ヲ実施スルニ必要ナルヘキ措置ヲ執ルコトヲ約ス尤モ第八条ノ規定ニ従フモノトス

第 十 条

 本条約ヲ批准シタル締盟国ハ本条約ノ最初ノ効力発生ノ日ヨリ十年ノ期間満了後ニ於テ国際労働事務局長宛登録ノ為ニスル通告ニ依リ之ヲ廃棄スルコトヲ得右ノ廃棄ハ該事務局ニ登録アリタル日以後一年間ハ其ノ効力ヲ生セス

第 十 一 条

 国際労働事務局ノ理事会ハ少クトモ十年ニ一回本条約ノ施行ニ関スル報告ヲ総会ニ提出スヘク且其ノ改正又ハ変更ニ関スル問題ヲ総会ノ会議事項ニ掲クヘキヤ否ヤヲ審議スヘシ

第 十 二 条

 本条約ハ仏蘭西語及英吉利語ノ本文ヲ以テ共ニ正文トス