条約・勧告の廃止・撤回

1997年のILO総会でILO憲章第19条に新たな第9項を加える憲章改正が採択されました。これは、ILO条約の中で、所期の目的を失っている条約、ILOの目的を達成するために有益な貢献をしていないと思われる条約については、理事会の提案に基づき、総会は、出席代表の3分の2以上の賛成によりその条約を廃止(abrogation)できるとするものです。

2012年3月現在、この憲章改正はまだ発効していないため(10主要産業国のうち5カ国を含む加盟国の3分の2以上の批准又は受託により発効)、発効している条約の廃止は現段階では不可能です。ただし、憲章改正に伴って実施された総会及び理事会の議事規則の改正によって、発効している条約に加え、発効していない条約及び勧告の撤回に関する手続規定が新設されたため、これに基づき、2000年の総会では労働時間と移民労働に関する未発効の5条約(第31号、第46号、第51号、第61号、第66号)が、2002年には戦前・戦中に採択された20勧告、2004年には同16勧告が撤回されました。