人権DDめぐり労使で意見交換 JEITA

ニュース記事 | 2024/02/07
電子部品やデジタル機器の業界団体、電子情報技術産業協会(JEITA、小島啓二会長)のCSR委員会は1月24日、東京・大手町で企業が自社の企業活動やバリューチェーン上に人権を侵害するリスクがないか調べ対応する「人権デューディリジェンス(DD)」をテーマにした労使間の意見交換会を開催しました。

意見交換会に先立ち行われた講演会では、全日本金属産業労働組合協議会(JCM)の平川秀行事務局次長が「内部での周知や理解促進も重要だが、産業団体と産別組合との労使協議の際にぜひ人権DDを取り上げてほしい。そして(海外に拠点のある)日本企業の労使が意見交換や情報交換の場を持てるようぜひ旗を振って。そうしたことが環境整備につながり、取り組みも進む」と話し、続いてILO駐日事務所プログラムオフィサーの田中竜介が「人権DDはあくまでプロセス。企業が人権侵害を起こさないようにする結果に向かうまでを、対話・連携を通じて透明性高く、説明責任を果たせるようにしていくことが求められる」と述べました。

意見交換会には、JEITAのCSR委から成岡剛委員長と有川倫子副委員長も加わり、人権DDに取り組む上でいかに労使対話を促進し連携を深めるかについて意見を交わしました。有川氏が「会社も組合も人権尊重の促進という目標を共有している。人権DDの理解促進や取り組みにおいて、もっと協力できるのではないか」と話すと、田中も「労使ともに意識啓発はとても重要。また、このように目標の共有された労使対話が好事例として海外のサプライチェーンでも建設的な対話の重要性が波及していく」と応じました。

国連機関で唯一、政府、労働者、使用者(政労使)でつくる「三者構成主義」をとるILOでは、社会、経済などさまざまな問題について三者(もしくは二者)で議論する「社会対話」を推進しています。今回のような労使協議は企業が人権尊重責任を果たす環境をつくるための取り組みの一つで、ILO駐日事務所はこの日、協議を促す役割としても参加しました。

記念写真に納まる参加者。左から電子情報技術産業協会(JEITA)CSR委員会の成岡剛委員長、有川倫子副委員長、全日本金属産業労働組合協議会(JCM)の平川秀行事務局次長、ILO駐日事務所プログラムオフィサーの田中竜介=2024年1月24日午後3時すぎ、東京・大手町

意見交換会に先立ち講演するJCMの平川秀行事務局次長