対話が紡ぐ「責任ある企業行動」 ILO・経産省がイベント

ニュース記事 | 2023/09/25
ILOと経済産業省は9月18日、インドネシア・ジャカルタで「ビジネスと人権」についての対話イベント「アジアにおける責任あるビジネス、人権そしてディーセント・ワーク ~人権と包摂的な成長の相乗効果を活かして~」を開催しました。アジア各国の政府、労働者・使用者団体(政労使)とG7(主要7カ国首脳会議)メンバーなど会場・配信合わせておよそ220人が参加。経済のグローバル化と共に企業が国際スタンダードを踏まえ労働者の権利を含む人権を尊重することが求められる中、「政労使をはじめとするさまざまなステークホルダーによる対話が経済成長と人権尊重の相乗効果を生む」という共通認識を育みました。

記念写真に納まる参加者。会場では100人超が参加し、活発に意見を交わした=2023年9月18日午後5時すぎ(現地時間)、ジャカルタ市内  © ILO/Rizki Rahmat Nasution
イベント冒頭では主催者でもあり、ILOプロジェクトへの資金拠出を行う経産省の保坂伸経済産業審議官がビデオメッセージであいさつ。昨年秋に策定したサプライチェーン上の人権尊重指針など日本の取り組みの支援を紹介した上で、G7での議論を踏まえ「企業活動における人権および国際労働基準に対する尊重の確保と企業のための予見可能性の向上に向けて国際協力と共同の取り組み」を強化していく意向だ、と話しました。

開催地のインドネシアからはアイルランガ・ハルタルト経済担当調整相(ルディ・サラフディンデジタル経済・労働力・中小企業担当次官が代読)もビデオメッセージを寄せ、ビジネスと人権についての国家戦略を策定中だと述べ、企業活動における人権尊重や国際労働基準についての議論や協力がこの会議にとどまらず「アジアだけでなくG7など他の地域を巻き込みながら進展することを期待する」と歓迎しました。

続く基調講演では、国連ビジネスと 人権作業部会のピチャモン・イェオパントン委員とILOサプライチェーン行動計画局長ダン・リースが登壇。リースは「労働における人権は何よりもまず道徳的、法的な義務であり、人権を保障する取り組みを推進することはビジネスにとっても有益」と指摘。「人権を包摂的成長と持続可能な開発を達成するための戦略の核に据えるのは明らかな根拠に基づく」と述べました。

3つのセッションでは、責任ある企業行動についての各国・地域の幅広い取り組みや技能開発、企業の好事例を紹介。政労使それぞれに分かれて行ったグループセッションでは人権尊重と包摂的な成長に向けた課題や機会、協働の必要性などが話し合われました。

このイベントには、日本から日本貿易振興機構(ジェトロ)、全国社会保険労務士会連合会、パナソニックホールディングス株式会社も参加しました。

※イベントの詳細をまとめたファクトシートを公開しました(2023年12月19日追加)