広報動画-ILO創立100周年

ILO創立100周年

 1919年に創設されたILOは2019年に創立100周年を迎えます。これを記念して様々な広報動画が作成されています。

ILO100周年に向けて(英語・40秒)

 第一次世界大戦が終わった1919年、政府、使用者、労働者が力を合わせ、社会正義を基礎として普遍的な平和の世界を築こうとの考えが生まれました。労働は商品ではなく、表現と結社の自由は持続的な進歩のために不可欠であり、一部の貧困は全体の繁栄にとって危険であるといった理念の下、ILOは100年間にわたって社会正義を前進させ、ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を促進してきました。

ILO創立100周年:創造力の世界(英語・5分54秒

 2019年のILO創立100周年の記念行事は1月22日に仕事の未来世界委員会報告書の発表と共に幕を開けました。メキシコの政労使会議やチリにおける議会との共催会議など世界各地で仕事の未来に関する議論が行われました。コロンビアではスカイダイビング、アゼルバイジャンでは雪山登山、ドーハではランニング、コロンボでは自転車レース、カイロではセーリングを通じてILO創立100周年の旗が翻りました。ILO創立100周年を記念してニューヨークでは壁画が制作され、国連総会では特別会議が開かれ、スイスからは記念樹と記念切手が贈られました。創立日に当たる4月11日にはスバからリマに至る世界24箇所をつないで24時間の世界一周イベントを実施しました。上半期のスナップショットを集めたこの広報動画は、創造力を駆使して実施されている様々な創立100周年記念行事の模様を集めています。

ILOの旧本部ビルであるWTO本部建物で開かれたILO創立100周年記念イベントについてのガイ・ライダーILO事務局長のコメント(英語・1分25秒)

 ILOは1926年に建立した最初の本部建物が手狭になったため、1975年に今の建物に移転しました。ILOの旧本部ビルは現在、世界貿易機関(WTO)の本部が利用しています。2019年3月25日に旧本部ビルで開かれたILO創立100周年記念イベントにおいて、ガイ・ライダーILO事務局長は、多国間機関が多くの課題に直面しているこの時代においては、一方の成否が他方の成否を左右するとして、WTOとILOがパートナーシップを強化することの重要性を強調しました。人々はますます貿易システムを繁栄と仕事をもたらすものとして期待するようになっており、ILOもそのパートナーに手を差し伸べるよう求められていることに事務局長は注意を喚起しました。

 ILO理事らも参加した25日のイベントは、WTOビルで開かれる展示会の開幕式を兼ねるものでしたが、展示作品の多くはかつてILOが所有していたものであり、労働と平和がテーマになっています。今回のイベントに際し、ILOは旧本部ビル時代から所有していたベルギーの画家・彫刻家コンスタンタン ムーニエの作品をWTOに寄贈しました。ILOが残していった古い美術作品は、「商業の世界と仕事の世界がいかに密接に関わっており、力を合わせると何ができるかを示す証拠となっています」とライダーILO事務局長は説いています。

 ロベルト・アゼベドWTO事務局長も国際貿易と世界の労働力が直面している課題に取り組む両機関の密接なパートナーシップに言及する挨拶を行いました。

2019年国際女性の日(3月8日)記念動画:100年前から母性保護の権利を認めてきたILO(英語・31秒)

 働きながら子どもを育てることは女性にとって常にチャレンジでした。ILOは100年前から母性保護の権利を認めてきました。1919年の第1回総会で採択された最初の条約の一つである母性保護条約(第3号)は、女性にこの二つの権利を確保することを目指しました。

ILO100周年に寄せる:「ROMA ローマ」のアルフォンソ・クアロン監督の支持表明(英語・35秒)

 2019年の国際女性の日(3月8日)に際し、ジュネーブのILO本部では本年度アカデミー賞受賞作品「ROMA ローマ」の主演女優ヤリッツァ・アパリシオさんをゲストに本作の上映を含む2日間にわたるイベントを開催します。本作品で2度目のアカデミー監督賞を受賞したアルフォンソ・クアロン監督は、ILOの活動に対する支持を表明し、家事労働者の権利保護に向けたILOの100年にわたるたゆまぬ努力への協力を約しています。

2019年世界社会正義の日(2月20日)記念広報動画:1919年の創設以来、社会正義のために戦い続けてきたILO(英語・30秒)

 ILOは1919年の創立以来、政府、労働者、使用者の力を合わせ、社会正義のために先頭に立って搾取、差別、貧困と闘ってきました。望ましい仕事の未来を形作るためにこの対話は継続します。

仕事の世界からの声:ワグネル・モウラILO強制労働親善大使メッセージ(英語・40秒)

 ILOは「自由のための50カ国広報キャンペーン50forfreedom」を通じて、強制労働のための人身取引を含む強制労働の防止・使用の撤廃、被害者保護、補償などの救済を得る機会の提供、加害者の制裁に向けた実効的な措置を講じることを求める「1930年の強制労働条約の2014年の議定書」の批准を加盟国に呼びかけています。ILOの強制労働親善大使を務めるブラジル人俳優・映画監督のワグネル・モウラ氏はILO100周年に寄せるメッセージとして、自由は人権であるにもかかわらず、至る所に見られる現代奴隷の数は史上最も多くを数える点に注意を喚起し、現代の奴隷制に「否」を突きつけることを、ILOを支持することによってこの災いの種に「否」を突きつけることを呼びかけています。

仕事の世界からの声:ILOが世界に必要な理由をシャシ・タルール元国連事務次長が語る(英語・1分39秒)

 現在はインドの政界で活躍するシャシ・タルール元国連事務次長は、ILO創立100周年に寄せたメッセージ動画で、労働を通じてこの惑星の改善に寄与する機会が与えられた人々が自らの権益を前進させる話し合いの場として、ILOのように政労使が集う場が存在することの重要性を説いています。そして、労働とは人間に関連するものであり、尊厳、自律、自由のある生活を求める人々の願望が関連するものであり、世界を暮らすに値する場に化すあらゆるものを生産するものである以上、人々にディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を確保しようとの原則は極めて重要との考えを示しました。さらに、私たちが暮らす21世紀には仕事の世界が急速に変化し、2030年までに仕事の3割が現在は存在しないものになるであろうとの予測も示されていますが、今は想像もつかないこれらの仕事もそれに就く人々がいる限り、その労働条件は私たち皆の関心事項であるべきです。また、ロボット化や機械化によって仕事を失った人々が新たにやってくる仕事に就けるような新しい技能を得ることを確保する必要もあります。このように仕事の世界には、ILOのような先を見通す力を備え、長い歴史を有する機関が取り組むべき課題が多いとして、タルール元国連事務次長はILOの重要性を強調しています。

仕事の世界からの声:ユーリ・アファナシエフ駐インド国連常駐調整官兼国連開発計画(UNDP)常駐代表に聞く

 インドにおける国連の歴史はILOによって始まりました。仕事の世界からの声としてインタビューを受けたユーリ・アファナシエフ駐インド国連常駐調整官兼国連開発計画(UNDP)常駐代表は、持続可能性の達成におけるILOの重要な役割を強調し、ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の達成を目指す仕事の未来を提唱しました。

◎労働者の権利保障を確保するILO(英語・57秒)

 アファナシエフ常駐代表は、ILOの重要な活動として、ディーセント・ワークの達成を目標としていること、政労使三者構成であること、第4次産業革命が進みつつある現在、労働者の権利が保障された仕事の未来を国連の専門機関として促進している点を挙げました。

◎変化する仕事の世界はILOを必要としている(英語・1分35秒)

 また、貧困問題の緩和、経済成長が見られるにもかかわらず、不平等が拡大しているという、20世紀初頭にも匹敵する現状においては、世界はILOのような仕事、雇用、ディーセント・ワークを扱う国連専門機関を必要としていると指摘しました。さらに、第4次産業革命や人工知能の普及といった現状は、多くの人に真の課題をもたらす可能性を挙げた上で、このような空間で市民の声を代表する労使及び政府を構成員として、人権や品位、まともな暮らしを送るための人間の能力やニーズの尊重などが確保された世界を目指して活動している機関の一つとしてILOの重要性を強調しました。

◎仕事の世界の権威ある発言者ILO(英語・1分34秒)

 さらに、持続可能な開発目標の下で持続可能性を活動の規範原則とする世界においては、世界がどのように変化するかを予測することが決定的に重要として、例えば、持続可能性の概念が生まれる遙か前から環境に優しいグリーン・ジョブを提唱してきたILOの活動を挙げ、今後インドは持続可能な循環型経済に移行する必要があるため、分析や予想、経験交流などが重要になり、そのような点で、この分野をグローバルにカバーするILOの役割は重要と指摘しました。

◎ディーセント・ワーク、まともな収入が確保された未来が必要(英語・1分38秒)

 常駐代表はさらに、不平等の拡大を21世紀の最も重要な問題に挙げ、新たな仕事の未来の観点から国際社会、国連システムがこの問題に対する取り組みの糸口を見つけることが21世紀の開発路線を司る重要な問題の一つになろうと指摘しました。そして、今後15~20年間のの重要な課題として、ディーセント・ワークの達成、人間らしい暮らしの確保を挙げ、この問題に応えられなかったとしたら、紛争と緊張がさらに強まる世の中になり、逆に成功したとしたら、社会契約と気候変動及びより広義の持続可能性の観点から、世界はついに持続可能性の道を発見したと言えようとの見解を披露しました。

ILOとインド:100年の旅(英語・4分22秒)

 1919年のILO創設当時、インドはまだ英国の統治下にありましたが、原加盟国の一員として当初から活動に参加しました。そして、1922年から理事会の常任理事国となっています。1928年にはニューデリーに現地事務所が設けられ、1947年10月、独立からわずか2ヵ月後にニューデリーで初のILOアジア地域会議が開かれ、ネルー首相も参加しました。1985年にILO総会で特別演説を行ったガンジー首相は、ILOの諸原則とインドの開発目標のより強い整合性を訴えました。ILO条約の影響を強く受けた法制整備から児童労働・強制労働撲滅に向けた取り組みまで、ILOの痕跡はインドの様々な分野に残されています。ILOはインドの開発優先事項に貢献し、男女平等や公式経済への移行など、今の時代の最も急を要する問題に対する解決策の提供に向けてたゆまぬ努力を続け、望ましい仕事の未来を共に形成するよう協力関係を強めています。この広報動画は、ILOとインドとの1919年から始まるそのような長い密接な関係を紹介しています。

仕事の世界からの声:フランクリン・ルーズベルト第32代米国大統領(英語・47秒)

 ILOの本部は現在、スイスのジュネーブに置かれていますが、第二次世界大戦中の1940年8月から1948年末まで、欧州における戦火の広がりに追われて一時的にカナダに拠点を移しました。その間の1941年10~11月にニューヨークとワシントンDCで開かれた特別総会では戦後の再建に係わるILOの役割が討議されました。総会で演説したフランクリン・ルーズベルト第32代米国大統領は、「ILOがまだ夢であった時代、ある人々にとっては突飛な夢であった時代」のことを振り返り、政府が集まって国際的な場で国際労働基準を引き上げようとの考え、そしてさらに一層突飛なこととして、様々な国の労働者及び使用者という直接影響を受ける人々が政府と手を組んでそのような労働基準を定めようという考えを聞いたことがある人はいるだろうかと問いかけています。

ILO100周年に寄せるマダガスカル政労使の声(仏語/英語字幕付・1分6秒)

 1960年にILOに加盟したマダガスカルの首都アンタナナリボには、1975年からILOの現地事務所が設けられています。2018年6月に就任したクリスチャン・ルイ・ンツァイ首相はそれまで10年にわたって同事務所の所長を務めてきました。

 ILO100周年に寄せて届けられたマダガスカルからの声は、社会正義の促進を助け、国際労働基準を設定してきたILOの100年を振り返っています。ILOマダガスカル・コモロ・モーリシャス・セーシェル国別事務所のミシェル・ランドリアマハロ上級秘書は、過去100年にわたり社会正義を基礎とした価値を維持し、その促進に働いてきたILOは今後100年もそれを維持すべきと説いています。マダガスカル労働者会議のレミ・アンリ・ボトゥージ調整役は、このことはILOが労働市場の柔軟化を中心とした世界中の労働条件の変化に対応することを確保してきたと評価しています。マダガスカル企業連合(GEM)のジョゼフィーヌ・ソアノロンドリアカ・アンドリアマモンジアリソン会長は、国内外で格差拡大が指摘される今日、社会正義と国際労働基準を扱う機関が存在することの重要性を強調しています。ンツァイ首相は、ILOには今日でも100年後でも世界の多国間主義の発展に向けて果たすべき役割があると説いています。

写真で見る米州におけるILO100年の軌跡(英語・13分45秒)

 ILOは2019年に創立100周年を迎えますが、2018年10月2~5日にパナマ市で開かれた第19回ILO米州地域会議を機に、米州大陸とILOのほぼ100年にわたる関係を写真で振り返る広報動画が作成されました。1919年に米国ワシントンDCで開かれた第1回ILO総会から1925年のアルベール・トーマILO事務局長の南米歴訪、初の地域会議として1936年にチリで開かれた第1回米州地域会議、1940~48年の第二次世界大戦の戦火を避けての事務局のモントリオール一時移転、ILOの目的を再確認し、戦後の体制を確立したフィラデルフィアで1944年に開かれた第26回総会、1953~57年に実施された大規模技術協力計画のアンデス計画、1983年にモンテビデオに開設された米州間職業訓練知識開発センター(CINTERFOR)、1999年に初の中南米出身事務局長に就任したフアン・ソマビア第9代事務局長から2017年のアルゼンチンにおける第4回児童労働の持続的な撤廃世界会議の開催、2018年の同一賃金国際連合(EPIC)中南米・カリブ版の誕生、2018年の第107回総会におけるコロンビアのフアン・マヌエル・サントス大統領の特別演説に至るまで、ILOと米州大陸は深い関わりがあります。

ILO100周年に寄せる中南米政労使の声(西語/英語字幕付・1分5秒)

 2018年10月初めに開かれた第19回米州地域会議の際にILO100周年に寄せた声を届けてくれた地域の政労使は皆、社会対話を実現する機関としてのILOの重要性を指摘しました。地域会議で使用者側グループのスポークスパーソンを務めたコロンビア全国企業家協会(ANDI)のアルベルト・エチャバリア・サルダリアガ法務・社会事項担当副会長は、この100年にわたるILOの活動が世界平和を育んできたこと、労使関係についての正しい理解をもたらす対話を可能にしてきたことを評価しました。地域会議で議長を務めたパナマのルイス・エルネスト・カルレス・ルディー労働・社会開発大臣は、ILOが対話を確立して互いを理解するよう仕向けてきたこと、常に違いがあっても各当事者が三者構成原則を守り、それぞれの役割を引き受け、対話を築くよう求めてきたことを指摘しました。国際労働組合総連合(ITUC)米州地域組織のフランシスカ・ヒメネス・パニアグア副会長は、過去100年にわたる政労使の社会対話の促進を、今日の労働者の声の強化のカギを握るものとして評価しました。

仕事の世界からの声:アジア太平洋地域のILO職員(英語・2分18秒)

 ILO創立100周年を記念して、幅広い仕事の世界の関係者からILOに寄せる思いをカメラに向かって語ってもらう記念事業を実施しています。その第一弾として、アジア太平洋地域にあるILOの複数の事務所の職員の声を集めた動画が完成しました。社会正義機関で働くことの意義を語る職員もいれば、サプライチェーン(供給網)から児童労働や強制労働、差別がなくなるように実業界に働きかけることの出来る機関としてのILOのユニークな役割を評価する職員、世界的なケアの需要の増大やテレワークなどの新しい問題を取り上げ、職場における暴力の問題などについて基準を設定することによって、政労使と緊密に協力して創造的な解決策に達することが出来る機関であるILOのわくわくできる活動を紹介する職員、政労使が個別では対処できない問題に三者で協力して取り組む際のILOの主導的な役割を強調する職員、政労使その他のパートナーとの協働によってディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)と社会正義を伴った包摂的な未来が可能と説く職員など、様々な見解が表明されています。バンコクにあるILOアジア太平洋総局に所属する津嶋麗子地域プログラミング業務ユニット長は、未来を見る際に過去を振り返ることを提案し、既に1919年の時点で労働は商品ではないといったような原則がILOの創設文書で示されていたことを指摘しています。