国際連合

国連とILO:多国間主義の論拠

 多国間協力は地球規模の保険制度です。弱く不利な立場の人々の状況改善に向けて誰もが継続的に関与する必要があります。ILOと国連には共通の利益を掲げて協働してきた75年に及ぶ長い歴史があります。

 国連は2020年に創立75周年を迎えました。ILOと国連は75年間の歴史を共通の利益を掲げて協働してきました。

2020年9月22日発表・英語・1分46秒

 ILOと国際連合の協力関係には長い歴史があります。ILOは1946年に国連の最初の専門機関となりました。1948年に国連総会で採択された世界人権宣言は労働者の権利の重要性と職場における平等に関するILOの原則を再確認しています。1952年にILOと国連は初の大規模な技術協力計画であるアンデス・インディアン計画を開始しました。1979年に国連総会で承認された女子差別撤廃条約はILOの基準にも言及しています。1995年にコペンハーゲンで開かれた国連社会開発サミットは雇用と就労に関わる権利に焦点を当て、結社の自由と団体交渉、強制労働の撤廃、児童労働の廃絶、職場における差別の禁止といったILOの条約に言及しています。1998年にILOは全ての国がこの権利の実現に努力すべき事を再確認する「労働における基本的原則及び権利に関する宣言」を採択しました。

 2001年にILOはHIV(エイズウイルス)に関する職場におけるポリシーや事業計画、そして民間セクターの動員において国連の主導機関となりました。2011年にILOと国連は誰もが下回ってはならない一定の所得水準があると宣言し、「社会的保護の土台」をあまねく張り巡らすことを呼びかけました。2015年にディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)が持続可能な開発目標(SDGs)の中心に据えられ、SDGsの採択は国連とILOの協同体制の拡充を促進し、2017~19年に実施されたプロジェクトは世界全体で約200件に上っています。2019年のILO総会で採択された「仕事の未来に向けたILO創設100周年記念宣言」は国連総会でも承認され、2020年にILOは重要なパートナーとして国連と共に新型コロナウイルス(COVID-19)危機に対する共同の解決策を探っています。

 アントニオ・グテーレス国連事務総長はILOを「より良い立て直しを図るために必要不可欠なパートナー」と位置付け、「結束することによってこの危機から抜け出し、より力強く、より多くのディーセント・ワークを伴って、より明るく、より平等で、よりグリーンな未来を皆に築くことができるでしょう」との期待を述べています。

 1946年から2020年に至る長い歴史の中、ILOと国連は誰も置き去りにしないよう誇り高く協働してきました。

第75回国連総会におけるILO

 2020年9月15日~10月1日の日程で開かれる第75回国連総会にILOも積極的に関与します。

2020年9月17日発表・英語・55秒

 9月18日の初の同一賃金国際デーには、同一賃金国際連合(EPIC)の一員として「公平賃金の確保を通じたより良い仕事の未来に向けた立て直し」をテーマとする記念イベントを共催し、21日には「私たちの望む未来:必要な国連」と題する国連創立75周年記念イベントに参加し、22日には持続可能な開発目標(SDGs)アクションゾーンで「公正な移行に向けたディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の解決策と雇用保護」及びマイクロソフト財団と共催の「仕事の未来:デジタルスキルと若者のための働きがいのある人間らしい仕事」と題するイベントを開き、30日の国連生物多様性サミット「持続可能な開発のための生物多様性に関する緊急行動」や10月1日の第4回世界女性会議開催25周年記念イベント「男女平等実現の加速化と少女を含む全ての女性のエンパワーメント」にはガイ・ライダーILO事務局長を含むILO職員が参加します。この他にも様々な関与が予定されています。詳細はILO国連事務所のウェブサイトをご覧ください。