第110回ILO総会

「目覚ましい成果」上げ閉幕

記者発表 | 2022/06/11
第110回ILO年次総会は11日、全ての日程を終えて閉幕しました。閉会のあいさつでILO事務局長のガイ・ライダーは、今年の総会では特に労働安全衛生や見習い研修制度、国際労働基準に取り組み「目覚ましい成果」を上げたと強調。「重要かつ協調的で、生産的だった」と振り返り、「安全で健康的な労働環境を中核的労働基準に組み入れることを決定し、歴史に残る総会となった」と述べました。

ライダー事務局長は、国際労働基準の適用における委員会の仕事について「この会期中、生命や生活、そして自由が脅かされている人々の憂慮すべき、悲惨な証言を聞いた。彼ら彼女らの支援は基準委員会でこそできる」と話しました。加えて、質の高い見習い研修制度の枠組みに関する勧告策定に向け重要な進展があったこと、雇用政策や社会的連帯経済、後発開発途上国の労働に関して実り多い議論ができたことを紹介しました。アラブ占領地の労働者についての報告書にも言及し、特に国家雇用戦略への支援強化のため「資源を動員しさらに厚い援助を」と呼び掛けました。

第110回総会には、加盟国のうち178カ国から政府、労働者団体、使用者団体の代表4000人超が出席しました。

2期10年務めたライダー事務局長は今年9月に勇退することが決まっており、10月にトーゴ出身のジルベール・ウングボ氏が就任する予定です。来年の第111回総会は、2023年6月5日から16日にかけて開催されます。

以上はジュネーブ発英文記者発表の抄訳です。