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第109回ILO総会:2021年5月20日に開幕、バーチャル形式で開催

記者発表 | 2021/05/17

 新型コロナウイルスの世界的大流行の結果を受けて、2020年から延期になっていたILOの第109回年次総会が史上初のバーチャル形式で開催されます。今回は特別の取り決めとして、2021年5月20日に開幕して議長・副議長を選出し、バーチャル形式での開催に必要な手続きなど、総会を始動させるための手続き事項について決定した後、グループ別会合や一部委員会の会合を経て、6月3~19日に第1部、11月25日~12月11日に第2部を開くという2部構成を取ります。

 本会議の会合は6月7日から始まり、2年間分の理事会議長報告、事務局長報告が提出された後、労使グループの代表が冒頭演説を行います。特別ゲストとしてスイス大統領の演説も予定されています。

 6月の第1部では、新型コロナウイルスに対するILOの対応に関する特別成果文書、2022/23年のILO事業計画・予算社会的保護(社会保障)に関する反復討議新型コロナウイルスの世界的大流行の中での労働基準の適用や個別国案件に関する条約勧告適用専門家委員会の報告書を巡る審議などが行われます。11~12月の第2部では、不平等と仕事の世界、技能と生涯学習の二つの一般討議議題が検討されます。

 6月17~18日に開かれる仕事の世界サミットは「人間を中心に据えた新型コロナウイルス対応のための国際行動」をテーマとし、国家元首・政府首脳の演説が行われるハイレベル会合と政労使代表によるパネル討議の2部構成となり、毎日約90分開かれます。6月10日は児童労働反対世界デー(6月12日)記念イベントとして、8.7連合の後援の下、「1999年の最悪の形態の児童労働条約(第182号)」の全加盟国による批准を記念し、児童労働に関する新たな世界推計と動向をまとめた報告書を発表するイベントを国連児童基金(UNICEF)と共催します。

 総会の動きはILOのウェブサイト内に設けられる「ILO総会ライブ」ページを通じて追うことができます。本会議のライブ中継やブログ記事のライブ配信に加え、毎日日本時間23時半からその日の主な出来事や日替わりテーマを扱う30分間のデイリーショーをILOウェブサイト、YouTube、Twitter、LinkedInを用いて配信します。

 日本を含む187の加盟国から政府、使用者、労働者の代表が出席して開かれるILO総会は、労働世界議会とも称され、仕事の世界における最大の国際会議です。仕事の世界に関する主な問題の議論に加え、国際労働基準の採択や適用監視、ILOの事業計画や予算の採択、理事の選出といった活動を行います。総会期間中にILO理事会は2回開催されます(5月21日と6月25日)。


 以上はジュネーブ発英文記者発表の抄訳です。