労働者の権利

結社の自由を尊重し、民主的秩序を回復するようILO事務局長がミャンマーに呼びかけ

記者発表 | 2021/02/10
ミャンマーの軍政移管に対する抗議活動 © Ninjastrikers

 ガイ・ライダーILO事務局長は2021年2月1日の軍による民政追放後のミャンマーにおける状況に深刻な懸念を表明する声明を発表しました。

 アントニオ・グテーレス国連事務総長も既にミャンマーの人民の意思を尊重し、民主的な規範に従って何らかの相違は平和的な対話を通じて解決するよう軍指導部に呼びかけていますが、ライダー事務局長もこれに言及した上で、軍の政権掌握後に広がっている示威運動において、平和的な抗議に参加する公務員を含む労働者及び使用者の権利に干渉しないよう軍指導部に求めると共に、民主的な秩序と文民統治の回復を呼びかけました。

 ライダー事務局長の介入は、文民統治回復を求めて平和的な抗議を行っている労働組合活動家や労働者に対する威嚇・脅迫の報告を受けて行われたものです。抗議に参加する公務員に対しては解雇や処罰の脅迫も行われていると報告されています。

 事務局長は民主主義と結社の自由は本質的に結びついていると強調し、「集会の人数を5人以下に制限する命令の即時撤回、異なる意見の抑制中止、労働者の基本的な権利・人権と自由の全面的な尊重」を軍部に対して呼びかけると共に、「平和的な抗議に参加したことによって公務員を含む労働者が誰一人として拘束、威嚇、嫌がらせを受けないことの確保」を軍指導部に求めました。

 また、集会の権利、言論と表現の自由、そしてとりわけ介入されない思想の自由は労働組合の権利の通常の行使に必要不可欠な市民的自由を構成することを強調しました。さらに、ILOの加盟国であり、「1948年の結社の自由及び団結権保護条約(第87号)」という重要なILO条約を批准していることから派生する義務に光を当て、同国における強制労働撤廃に向けて続けられているILOの活動の重要性を強調し、「条約に基づく公約を支持し、労使が暴力や脅迫を受けずに、完全な自由と安全が保障された環境下で結社の自由に関わる諸権利を行使できるよう確保すること」を軍指導部に求めました。

 ILOはヤンゴンに置かれているミャンマー連絡事務所を通じて事態を緊密に見守り続けており、構成員たる労使の安全保障と福祉をとりわけ懸念しており、これは軍当局の責任事項であると考えています。


 以上はジュネーブ発英文記者発表の抄訳です。