協定:労働力移動

人の移動の統治に関する協力強化に向けてILOとIOMが協定を締結

記者発表 | 2020/10/23
署名式典におけるアントニオ・ヴィトリーノIOM事務局長(写真左)とガイ・ライダーILO事務局長

 2020年10月23日にILOと国際移住機関(IOM)は、全ての人にとって移住の利益を高める協力・協調の枠組みを構築する協定を締結しました。この枠組みには、各国、地域、グローバルなレベルでの人の移動の統治の改善、技能構築、政策整合に対する共同支援が含まれ、他の活動分野を盛り込む余地も残されています。

 両機関の比較優位、専門知識、それぞれの構成組織を土台とするこの新しい協定は、共同イニシアチブを奨励することによって国際的な人の移動の統治を強め、移民の権利とディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の機会を促進する共同広報提言、能力構築、協力関係を後押しすることを目指しています。さらに、社会対話を奨励することによって、ILOの三者構成の仕組みの中で政府と同等の立場にある労使団体に政策論議に寄与する道を開くものとなっています。

 ジュネーブのILO本部でILOを代表して協定に署名した後、ガイ・ライダー事務局長は、新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的大流行が経済や社会に残忍な影響を与えており、移民労働者とその家族を中心とした脆弱な集団が不均衡に大きな打撃を受けている中、「加盟国及び構成組織がより良い未来に向けて立て直しを図るのを手助けできるよう、私たちのパートナーシップを強化し、それぞれの強みを結合させるのに、今こそ適した時はない」として、「この協定は両機関の重要な提携を確実にするものであり、一緒になることによって私たちは、仕事の世界がより包摂的かつ公平で、持続可能なものとなるよう、その再形成を図る上で決定的に重要な分野における協調と各々に付託された任務の遂行の両方において、より強く、より効果的になるでしょう」とのコメントを述べました。署名式典においてアントニオ・ヴィトリーノIOM事務局長は次のように語っています。「私たちが今日結ぶ協定は、ウイルス禍が最も脆弱な人々に最も重い打撃を与え、共同の解決策が大いに必要とされている時に、協調関係をさらに固める助けになるものです。ウイルス流行後の回復期に進むに当たり、各パートナーによって付加された価値を活用して共により良い世界を構築しようとの呼びかけを全面的に奉じるものであります。ILOと共に共同で形成できるものは多々ありますが、より幅広い国連ファミリー全体の中でパートナーである政府、民間セクター、市民社会と将来的に協力していくことを楽しみにしています」。

 グローバル、地域、各国の各レベルでの協調を後押しし、より重要なこととして、両機関が関係者と直接活動している現場で協定の実施を円滑化するために、6カ月以内に具体的な作業計画を立てる予定です。作業計画を通じて、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の諸目標の達成に向けた加盟国、国連国別チーム、社会の取り組みに対する共同の貢献を強めるよう努めることとなります。この協定の下で、ILOとIOMは「安全で秩序ある正規移住のためのグローバル・コンパクト」の実施に向けた加盟国・構成組織への支援を強め、この他の地域及びグローバルな移住政策に関する話し合いの場や議論にも寄与することになります。


 以上はジュネーブ発英文記者発表の抄訳です。