国際移住者デー

2019年労働力移動グローバル・メディアコンクール受賞作品発表:日本の人手不足対策などを含む4点

記者発表 | 2019/12/18

 12月18日の国際移住者デーに際し、ILOは2019年労働力移動グローバル・メディアコンクールの受賞者を発表しました。今年のコンクールでは、(i)移民労働者の公正な人材斡旋・募集と(ii)労働力移動の未来の二つのテーマについて各2点計4点に賞を授与しました。

 95カ国から292点を超える応募があり、報道関係者など4人の審査員で構成される独立審査員団が創造性、正確さ、バランス、移民の保護、労働力移動のプラスイメージの表現といった審査基準をもとに厳正な審査を行った結果、以下の4点が受賞作品に選ばれました。

公正な人材募集・斡旋部門

◎カナダのザ・スター紙に2019年10月10日付で掲載された「苦い収穫:アルテミオの幽霊」。サラ・モイテヘジャデ氏筆、メリッサ・レンウィック氏写真のこの作品は、カナダで働くメキシコからの外国人労働者の状況を取り上げています。

◎フランス語の国際テレビネットワークTV5MONDEで2018年12月14日に発表された「グアテマラへ、家事労働者の声を伝えるフィデリア・カステジャーノス」。ルイーズ・プリュヨー氏によるこのルポルタージュはグアテマラの家事労働者組合の活動を紹介しています。

労働力移動の未来部門

◎オンライン・ニュースサイトのミドルイースト・アイに2019年4月18日付で掲載された「トルコの難民児童保育に対するシリア女性の回答」。ステファニア・ディグノティ氏によるこの記事は難民の子どもを対象とした保育施設を立ち上げたシリア難民女性の活動を取り上げています。

◎ニュース・オピニオンサイトのイークォル・タイムズに2019年10月28日付で掲載された「老いる日本:移民、ロボット、引退者は人口構造危機対策となり得るか」。カルメン・グラウ・ビラ氏によるこの記事は、少子高齢化が進む日本における人手不足対策を取り上げています。

 国際労働組合総連合(ITUC)や国際使用者連盟(IOE)、国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)、国際ジャーナリスト連盟(IFJ)、イークォル・タイムズ、労働者の権利擁護機関「連帯センター」、アジア移民フォーラム(MFA)に加え、今年は欧州連合(EU)が資金拠出する「労働力移動の斡旋・募集枠組み改善グローバル行動(REFRAME)プロジェクト」、スイス開発協力庁(SDC)が資金拠出する「第2期公正人材斡旋・募集総合計画(FAIR Ⅱ)」の後援を受けて開催されたこのコンクールは、バランスの取れた倫理的な報道は誤解や固定観念に対処し、移民労働者が送出国と受入国で果たしている貢献に光を当てるものであるとの考えから、労働力移動問題に関する質の高い報道の推進を目指しています。移民労働者の労働条件改善や移住に関する公的叙述に対するプラスの影響などといった「安全かつ秩序だった正規の移住のためのグローバル・コンパクト」と「難民に関するグローバル・コンパクト」の幾つかのターゲットに寄与することも期待されています。

 審査員を務めたILO労働力移動部のミシェル・レイトン部長は、今年の受賞作品について、「公正な人材募集・斡旋を確保し、移民労働者並びにその母国及び受入社会の仕事の未来に備えることに関連した複雑な課題を示しており、これらの物語を通じてディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の機会と自ら及び家族のためのより良い暮らしを求める移民の決意と強靱さを見ることができます」と講評しています。受賞作品は、人材募集・斡旋に関連した手数料や関連費用を当該労働者に請求すべきでないという原則を認めるILOの「公正な人材斡旋・募集に関する一般原則及び実務指針並びに人材斡旋・募集手数料及び関連経費の定義」を実施することの重要性や移民労働者を保護する公正かつ実効性のある労働力移動の枠組み、制度・機構、サービスの必要性に光を当てています。

 ILOは受賞作品の質を認めるものではありますが、そこに用いられている名称や用語、表明されている意見に対する責任は原著者のみが負い、ILOによるその再掲は支持を表すものではありません。


 以上はジュネーブ発英文記者発表の抄訳です。