COP25

COP25で国連事務総長とILO事務局長が仕事のための気候行動イニシアチブを発表

記者発表 | 2019/12/12
COP25で開かれた仕事のための気候行動イニシアチブに関するイベントで開会挨拶を行うガイ・ライダーILO事務局長 © UNFCC

 2019年12月2~13日の日程でマドリードで開かれている気候変動枠組条約第25回締約国会議(COP25)において、ILOは12日にスペイン及びドイツの環境大臣と共に「仕事のための気候行動イニシアチブ」を発表するイベントを開催しました。これは二酸化炭素の増加を引き起こさず、気候変動に対して柔軟に抗する経済に向かうに際し、仕事と人間の福祉を中心に据えた移行を確保しつつ、気候関連行動を後押しするための行程表を示すものです。

 イベントには9月に開かれた国連の気候行動サミットでこのイニシアチブを立ち上げたアントニオ・グテーレス国連事務総長も出席し、気候変動との戦いの最前線には何百万人もの労働者が立っていることに注意を喚起し、「気候危機に対する回答は発電方法や都市の設計、土地の管理方法をいかに変えていくかにかかっています」と説き、「低炭素の未来への移行が公正で包摂的であるよう確保する必要がありますが、それは人間らしく働きがいのあるグリーン・ジョブの未来を意味するのです」と訴えました。事務総長はさらに、「未来の経済は環境に優しいグリーン経済」であるとして、多くの政府や企業が既にその潮流に乗り、よりグリーンな新しい経済モデルにおける価値の概念化に向けて再検討を始めていることを紹介しました。

 ガイ・ライダーILO事務局長は、仕事の世界のグリーン化を「私たちの時代の明確かつ決定的な課題」に位置付け、気候変動との戦いは、より多くの社会正義を求める戦いと切り離せないほどに連結していることを指摘しました。そして、「各国レベルの影響評価、革新的な社会的保護、強い合意を基盤とした気候関連行動のための仕事と人間を中心に据えた政策課題」を掲げて進むことを呼びかけ、「仕事のための気候行動イニシアチブ」を「この作業において大きな貢献を果たし得るもの」と紹介しました。

 政府、労働組合、使用者団体、国際機関の結集を図る「仕事のための気候行動イニシアチブ」は、◇広報提言・普及活動、◇知の集積と革新的な解決策を生み出すための政策革新ハブ機構、◇政府、労使団体に対する支援と能力構築、といった補完的で相互に関連する三つの分野に焦点を当てて進められます。イベントには働きがいのある人間らしい仕事と全ての人にとっての公正な移行をもたらす野心的な気候関連行動に対する労使団体の従事を再確認するものとして国際労働組合総連合(ITUC)のシャラン・バロウ書記長と国際使用者連盟(IOE)のロベルト・スアレス=サントス事務局長も顔を揃えました。

 ILOはまた、12日に開いた別のイベントで新刊書も発表しました。『Skills for a greener future(よりグリーンな未来に向けた技能・英語)』は、32カ国の国別調査をもとにその技能戦略及びよりグリーンな政策への移行に際して直面した問題点をまとめたものとなっています。2011年に行われた同種の調査をフォローアップするものとして、その後の進展状況を評価し、技能のギャップや不足、必要な技能再取得・技能向上、職業変更の規模、脆弱で不利な集団のニーズを示しています。


 以上はマドリード発英文記者発表の抄訳です。